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教授インタビュー
学科のホープ! 境 隆一 講師
学科のホープ境 隆一 講師(情報セキュリティ研究室)にお話を伺いました。境先生は、楕円曲線を用いた暗号と、生態情報を用いた個人認証などの研究を行っております。授業では、情報処理や電気回路などの講義を行っております。
1.まず、研究テーマについてお尋ねします。先生ご自身の研究内容を分かりやすく説明していただけますか。 簡単にkey-wordだけで言ってしまえば、"暗号理論"と"情報セキュリティ"と言うことになりますね。"暗号"と言えば、戦争中には軍事用途に使われていたんで、言葉から来るイメージはちょっと暗いですがね、今では、インターネットでの盗聴を防いだり、日常の安全を確保して快適に暮らしていくために使われているんですね。具体的には、電子署名や電子投票やクレジット番号の認証にも使われ始めていますね。研究で私が一番力を入れているのは、"楕円曲線"を使った暗号ですね。
"もう少し具体的なお話を願えますか" 例えば、A君が計算機でB嬢に手紙を送る場合を考えようか。A君が計算機に入力した手紙にはB嬢の名前や住所、電話番号が書いてあったとしよう。そのままでは、誰かに大事なB嬢の住所や電話番号を盗まれてしまう危険性があるよね。それを防ぐ方法があるんだよ。A君は誰にも知られないような秘密の鍵を生成して、その鍵がないと文章が読めない様にできるんだよ。秘密メールを送れるわけだね。B嬢だけがその鍵を知っていれば、B嬢だけがA君からの秘密のメールを読むことができると言うことだね。 "でも、楕円曲線との関係はまだ暗号のままですね。開けるには鍵が要るようですね(笑)。" "次に、研究室の学生さんの研究についてお教えいただけますか" 学生さんに主にやってもらっているのは、バイオメトリック(生体情報)個人認証と言って、人の"顔や目"、それに"手のひらや指紋"と言った個人の特徴を使って、計算機で本人を認証するにはどうしたら良いかという問題です。 "面白そうですね!計算機がペットの様に使用者を判別することができるんですね。" 2.たくさんの特許をお持ちと聞きました。その一部をご紹介願えますか。 そうですね…。一つは、相手のID情報を用いて、暗号通信をできる。これは従来の方式と比べて利便性が良くなって、気軽に暗号が使えると言うことかな。他にもたくさん取得したんだが、これが一番アピールしたい特許かな。個人認証の技術を防衛庁当りで使ってもらえたらいいんだけどね。まぁそこまでには至っていないんだよね(笑)。特許をたくさん取る訳はね、特許を取得しないと、なかなか商品化してもらえないんだよね(汗)。
3.暗号について、現在注目している事はなんですか? そうですね〜、量子通信とか量子暗号と言う言葉を聞いた事があるだろう?光ファイバを使って、フォトン一つで1ビットを送る。そうすると、盗聴があった場合それを受信者が必ずわかるという仕組みが出来上がる。それが非常におもしろくてね、実用段階に入ってきているんだ。もう一つは量子コンピュータかな。これはまだちょっと実用化には程遠いんだけど、それが、暗号とどのように関係があるのかと言うと。もし、量子コンピュータができてしまうと、今ある暗号が全て破られてしまうんだ!そうなったら大変なわけだね。今、電子署名や個人データなどが暗号化されて保管されているとするでしょ。量子コンピュータができてしまうと、電子暗号が破られて、国の秘密などがわかってしまうかもしれないね。
4.先生は光・エレクトロニクス学科のホープとして目されていますが。 それは岸岡先生が言われているだけでしょう!(笑)正直言って、私は光に関することは直接にはやっていませんね。学科のホープかどうかは別にして、研究は活発にしていますよ。日本で暗号を研究している人にとっては、僕の事を知らない人はいないと思いますね。海外では…、楕円曲線を使った暗号を研究しているだったら、名前は知っていると思いますよ。
"それじゃ、世界のホープということですね!!(笑) 近隣に絞ってみると、関西では暗号を研究しているのは、神戸大学と大阪大学くらいですね。その意味で、本学科の暗号研究は有名なんですよ。また、暗号をやっている人は、ほとんどが学科で言うと、通信工学科や情報工学科あるいは数学科に所属しているんだね。これら以外の学科で暗号を研究しているのも全国的に見てめずらしいことだと思うね。本学科の研究体制の裾野の広さを物語るものと自慢してもいいんじゃないかな。私も幅広い研究体制を支える一員として、学科に貢献して行きたいと思っていますよ。その意味で、やっぱり"学科のHOPE"なんでしょうかね。 5.先生のご趣味は? 小学校のときからものを作ったりするのが好きでしたね。工学部の他の先生もそうだと思うんだけどね、日曜大工なんかもちょっとやったりしてるんだけど。他には、物質的だけじゃなくて、最近はプログラムを作るのが多いかな。もちろん仕事でもプログラムを書かなければいけないけども、趣味として楽しくプログラムを作ったりしている。例えば、ロジックパズルをコンピュータに解かすようなプログラム。あっ! そうそう、そのプログラムをもうすぐできる僕の研究室のホームページに載せる予定なので興味のある方は、ぜひ訪問して下さい。
6.最後に学生にむけてのメッセージをお願いします。 自分にはちょっと無理だと思える事にも、あきらめないでチャレンジしてもらいたいと思います。今の自分では難しいと思えることに果敢にチャレンジすると、中には成功することがきっとあるんだよ。たいていは失敗することが多いんだけどね! そういう経験をどんどんつむと自信につながるし、自分の能力以上の事ができるんだとわかってくる。そうしないと成長しないと思うね。
"境先生、お忙しいところ長時間ご協力ありがとうございました" 境研究室にて。2003.May インタビューア:石川、山口(学科HP担当/岸岡研究室) |
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