共同研究装置

共同研究で利用する装置群です。

高分解能薄膜X線回折装置(GIAXD)

薄膜化、微細化の一途をたどる材料の構造を非破壊で測定するために、多層膜ミラーを加えたX線源と豊富なバリエーションの光学系を備えたX線回折装置である。高分解能薄膜X線回折装置とは薄膜(試料表面、界面)の構造解析・評価を目的としたX線回折のことを言い、この装置では試料の回転と傾き、X線の入射角、およびディテクタ位置を独立に制御できる。

ガスクロマトグラフ質量分析装置(GC-MS)

本装置では、ガスクロマトグラフ部(GC)で試料中の各成分を分離し、質量分析部(MS)でその各成分について分析する。ガスクロの検出器の部分を質量分析計にしたものである。主たる用途は、試料溶液に含まれる成分の種類と純度の見積もりである。本機のMS部はpgオーダーの高感度の分析が可能で、微量不純物の同定や定量も可能である。

熱フィラメントCVD装置(HFCVD)

本装置はダイヤモンド膜、あるいはダイヤモンドライクカーボン膜の作製用です。タングステン(W)やタンタル(Ta)をフィラメントに用い、直流電流を通すことによりフィラメント温度を1800~2600℃に昇温することができます。ここにメタン(CH4)、水素(H2)などを導入して、基板上にダイヤモンド膜を作製する装置です。その他、ホウ素源ガスや窒素源ガスを同時に導入してダイヤモンド類似構造を有するB/C/N系膜の作製も行うことができます。

共同利用装置

共同利用装置として全学に公開している装置です。講習を受講すれば、院生、卒研生でも利用することができます。

原子間力顕微鏡(AFM)

試料表面に非常に小さなテコ(カンチレバー)を近づけて、試料表面とカンチレバーとの間に働く力(原子間力)を検出することによって、表面形状を観察する装置です。金属や半導体をはじめとして、セラミックス、有機物、高分子、生体試料等もコーティングなどの前処理をせずに大気中で観察が可能で、数百万倍という高倍率の試料表面の凹凸像が得られます。

フーリエ変換赤外分光(FTIR)

分子はそれぞれ固有の振動をしている。その分子に波長を変化させた赤外線(Infrared: IR)を連続的に照射していくと、主として分子固有の振動エネルギーに対応した赤外線が吸収され、分子の構造に応じた特有のスペクトルが得られる。この赤外吸収スペクトルから分子の構造などが解析できる。FTIRは、干渉計によって光源からの連続光の一部に光路を与えて、得られる干渉波(インターフェログラム)をフーリエ変換(Fourier transformation)して成分波のスペクトルを得る。