古代盤上遊戯

盤双六

盤双六は中国においても、日本においても古くから遊ばれてきた盤上遊戯です。

盤双六

奈良時代から遊ばれてきた日本の盤双六に対して中国の盤双六は曹魏(220年〜266年)の時代から遊ばれてきたとされています。しかし両国とも残された古文献は少なく、したがって、ルールについても不明な部分が多くあります。

盤双六では、24マスの盤、白と黒各15個の駒、2個の賽を使います。出た目に従って1個または2個の駒を盤上に巡らせ、駒を進めることでゲームが進行します。

駒や賽には象牙や黒檀が使われているものが多くあり、中には牛の角を使ったものも存在します。


双六盤

私たちの研究室で管理している盤双六で使われる双六盤を紹介します。
研究室で保有している11台の双六盤は大きく3つの大きさに分けられます。

*大*

1上

1奥行き

1横

L 約385mm

W 約277mm

H 約215mm


*中*

2上

2奥行き

2横

L 約390mm

W 約268mm

H 約140mm


*小*

3上

3奥行き

3横

L 約360mm

W 約258mm

H 約120mm



盤の装飾

盤の把手や側面に模様や和歌の入ったものも保管しています。

模様1

模様2

模様3

模様4

和歌

和歌2



駒斜め

木子研には2種類の駒があります。

両方とも象牙から作られており、若干大きさが異なります。

駒中心部分にある窪みの形が下のように少し違います。

駒1

駒2



賽・竹筒(タケノツ)

賽も駒と同じく象牙でできていて、
竹筒は2種とも竹からできています。

賽子

筒1

筒2

賽、筒、駒



制作・論文

私たちコンセプトデザイン研究室では盤双六をテーマにした
卒業研究や制作を行なっている人もいます。

「盤双六」イベントの企画

イベントの様子

コンセプトデザイン研究室では長年、盤双六について研究してきました。私は古代遊戯イベントの企画・実施、その過程や様子をまとめ卒業制作とします。古代遊戯イベントの企画・実行を行い、古い遊戯を主体としたイベントに出展することなどにより、研究の成果を多くの人に知ってもらえる機会を増やしていくのは卒業制作の目的です。同時にイベントの企画運営についてを学んでいきます。


盤双六の動画制作

私の研究室では、以前から盤双六という古代盤上遊戯の研究を続けています。私はその研究に関わり、実際に盤双六の対局をしました。そこで感じた楽しさを他の人にも体験してもらいたいと考え、盤双六について学んだ特徴、ルールなどをわかりやすく伝えることを目的とし、これを制作のテーマとしました。また、同研究室で既に制作した盤双六の動画を見直し、より良い動画の制作を目指しました。


日本における盤双六研究現状について

日本の双六には絵双六と盤双六の2種類存在します。絵双六はプレイヤーが2人以上で1人1駒、さいころの出た目の数で進むゲームに対し、盤双六はプレイヤーが2人で、1人15駒を使用する頭を使うゲームです。
最初に盤双六とは何かの概要、盤双六の資料、日本と中国の文献、盤双六専門書と絵画や歴史書物の中に記載している盤双六について、研究者とはどんな人か、着目点は何かについてのまとめ、疑問点、最後に自分の考察と今後の課題、終わりにという内容です。