半導体活用マニュアル
DATE H8.6.10
Produced by.永濱 伸也
有効質量
まず、電子の速度は、

のように表される。なお、ωは、角周波数を表す。
また、電子の加速度は、

のように表される。
ここで、ニュートンの運動方程式を利用すると、

ここで、m=m*と、定義すると、

となり、これを、電子の有効質量という。状態密度
あるエネルギーEにおける単位体積、単位エネルギー準位あたりの状態数。
ようするに、電子の座れる席。
半径k、厚さdEのピンポン玉のような、球があるとする。この球の外殻の体積は、4πk2dkとなります。次に、その球の中心を原点とした、x,y,z軸を書き込むとする。
波数kは、負であるということが考えられないため、x,y,zの、すべてが正である
空間しか取り得ない。その空間は、数えれば、わかるように、全体の1/8の空間である。
この空間に、エネルギーによって、入り得る電子の体積は波数によるから、

になる。したがって、状態の密度は、以下の計算から求めることができる。

前述のように、電子の取り得るエネルギーは、

であり、これを波数kで微分すると、

が得られる。
一方、

であるため、
これらを先の式に代入すると、

よって、単位体積あたりの状態密度は、スピンを考慮して、

のようになる。
上式を、状態密度という。
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