MIS FET


佐藤 仁美


金属(Metal)−絶縁体(Insulator)−半導体(Semiconductor)という構造なので、MIS型といいます。 MOSについて、よく聞きますが、これは、MISの”I”が、酸化膜(Oxide)を使っているためです。
MIS構造を,図1に示します。
理想的なMIS構造について、それでは、考えてみましょう。
理想的な条件
@絶縁膜内,および絶縁膜と半導体の境界面には空間電荷は存在しない。
A金属のフェルミ準位と半導体のフェルミ準位は,同じエネルギー値を持っているとする。(両者の仕事関数は等しい。)
MIS構造を考えていく上で,構造内の界面(絶縁膜と半導体との境界面)について知識を備えておこう。
図2に理想的MIS構造のエネルギ−帯を示しておく。

理想的ダイオ−ド(N型半導体)のエネルギーバンド図

図2はフラット・バンド(半導体のEc,Evが絶縁膜表面まで平らなままになっている)状態である。この状態では、半導体側は界面まで、自由正孔の正電荷とアクセプタの負電荷が同じ数あるため,電気的に中性が保たれ,空間電荷は存在しない。

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(1)φms:バイアスをかけないときの金属仕事関数φmと半導体仕事関数φsのエネルギー差φms=0


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