現在,Windowsアプリケーションとして動作するSolidModelerを作成しています.これまで使っていたSolidModelerは,DOSでしか動作しないために,Windows用に開発された既存のライブラリが使えなかったり,発色数が少ないといった弊害があります.そこで,Borland社の「C++ Builder」というソフトを使ってSolidModelerをDOSからWindowsへの移植を行っています.この図は,移植中のSolidModelerのデモ画面です.
立体図に寸法を表示するために,SolidModelerに立体の情報(Solid,Shell,Edge,Vertex,Face)だけでなく,寸法の情報を持たせるデータ構造が必要と考えています.この寸法のデータ構造は,ある稜線(Edge)の寸法値を記憶し,その稜線がどの稜線と隣接しているかを記憶している構造にします.また,寸法データ構造はどんな立体にでも対応できるように,稜線の数や一つの稜線に隣接する稜線の数を自由に増やせる構造にしなければなりません.例えば,三角錐の稜線の数は6本ですが,立方体の場合は12本です.このような条件を満たすために,グラフ構造を用いて寸法データ構造を作成しています.
しかし,この寸法データ構造は曲面を持つ立体には対応できないという欠点があります.これにも対応できるようなデータ構造を考案することが,今後の課題となっています.