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◆◆◇1: まずProtelで、スケマティックドキュメントに作成する回路の配線を描き、スケマティックドキュメントからPCBドキュメントに素子のアイテムを追加させ、PCBドキュメントに基板デザイン(素子配置や配線経路)を編集を行う。 ◆◆◇2: 基板デザインが出来たら、印刷してみて基板の大きさを確認してから、工作室で銅板を適度な大きさに切り取る。(この時、後に使う人のために、切断した面はヤスリなどで綺麗にしておいた方が良い。もし自分がまた使う時に銅版の端がガタガタだと感じが悪いだろうから。) ◆◆◇3: PCBドキュメントのTop LayerとBottom Layerを適当な紙(出来れば再利用用に取っている紙の裏)に印刷してみる。(この時、プリンタに挿入した紙の方向の目印を書いておくと良い。)Top LayerとBottom Layerのどちらかの面をMirroringすることを忘れずに・・・。 |
◆◆◇4: 3で基板デザインを印刷した紙に、銅板にレーザープリンタのトナーを熱転写するための紙(片面が、ツルツルでテカテカ)を適当な大きさに切り、テープなどで基板デザインの印刷された所に貼り付ける。この時、ツヤのある方を手前にして貼り付ける。(貼り付けるのは4箇所ぐらいでよい。) ◆◇◇注意: 印刷するレーザープリンタを変更した場合は、再度適当な紙に印刷して、印刷される場所を確認する必要があります。Protelで印刷する時は、毎回『プリンタの設定』を確認すること心がけた方が良い。(雑な人ほど、印刷の時に失敗します。) |
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◆◆◇5: 3と同様に印刷を行なう。 この時、(1)Top LayerとBottom Layerを間違えないこと、(2)印刷用紙の挿入方向を間違えないこと、(3)熱転写用紙のツヤのある面が手前にあるか確認すること、(4)Top LayerとBottom LayerのどちらかがMirroringされているかを確認することなどに気をつけるようにすること。 印刷後、基板のパターンが正しく印刷されているかを確認する。 ◆◇◇注意: 印刷するレーザープリンタを変更した場合は、再度適当な紙に印刷して、印刷される場所を確認する必要があります。Protelで印刷する時は、毎回『プリンタの設定』を確認すること心がけた方が良い。(雑な人ほど、印刷の時に失敗します。) |
◆◆◇6: ちゃんと基板パターンが印刷していれば、熱転写紙を紙から剥します。 |
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◆◆◇確認: どんな感じで良いか?の例です。 たぶん左の例が、まぁまぁの出来だと思います。 |
◆◆◇7: 2で切り取っておいた銅板の表面をお好みで紙ヤスリで削り、表面に付いた油汚れや腐食した部分を取り除きます。(あまり削る必要はないが、表面が綺麗なほどエッチングやメッキも綺麗に仕上がるのでやった方が良いと思われる。) ◆◇◇注意: 工作室の油汚れをアセトンやエタノールで落とさずに表面が汚いままエッチングをやる強気な人がいるが、銅板表面に指紋みたいな黒い後があれば、紙ヤスリで削った方が良い。 |
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◆◆◇8: Top LayerとBottom Layerの基板パターンが銅板の表と裏面で揃わなければ、後々、回路作成が難しくなる。 まず、熱転写紙に目印にしたい箇所を針で穴を開けておく。(なるべく素子の足の中心に穴をあけること)今回の例では、水色の3箇所に穴をあけた。(Top LayerとBottom Layerどちらも同じ所に穴をあけること忘れずに・・・。) 次に、左のように紙を仮固定して、穴をあけた所の上からキリなどで銅板に点の傷をつけておく。 仮固定した紙を剥して、銅板に残った。点の傷を電気ドリルで穴をあける(穴のサイズは、0.75-0.80ぐらいがよい) |
◆◆◇9: 8で銅板と熱転写紙(Top とBottom )にそれぞれ穴があいているので、銅板を2枚の熱写紙で挟み、針を使って熱転写紙のポジションを(感覚的に)微調整します。調整が終わったら、セロテープ以外のテープ(フロッピーディスクのラベルシールなど)で右のように貼り付けて固定します。固定し終わったら、針をはずします。 ◆◇◇備考: この時に、明らかに基板と熱転写紙の穴の位置がずれている事があります。その場合は、最初からやり直した方が手っ取り早いでしょう! 穴の数が多い場合、基板と熱転写紙の穴がよりずれ易くなります。今回の例(上の図)、水色3箇所に穴をあけるより、赤色2箇所に穴をあけるだけの方が、手間も省けてそれほどズレる事はありませんでした。(←個人差があると思われるが・・・。) |
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◆◆◇10: 左の道具を使って、9で出来たものを加熱しながらプレスして、銅板にレーザープリンタのトナーを熱転写を行ないます。 まず、電源を入れ、中を温めておき、電源ランプが点灯しているのが消灯したら、中が温まっているので基板を入れます。手前から入れて後ろから出るので、後ろ側に、水を入れた容器で出てきた基板を受け取るようにしておきましょう。 ◆◇◇注意: 熱転写する基板がローラーに入った後、中で止まらないように、そこら辺に転がっている基板の残骸を入れて押し出すようにしましょう。そのまま放置していると、基板がこんがり焼けてしてしまうので・・・。 |
◆◆◇11: 10を行なった後、少し水につけておき熱転写紙が剥がれかけてきたら、周りのテープを剥して、銅板から熱転写紙を取り除いてください。銅板にトナーが転写されているはずです。(転写されていなかったら、熱転写紙の面が逆だったためです。再度、最初からやり直してください。) エッチング液を温めておき(約70℃ぐらい;エッチング液の種類や状態に左右されるので具体的に何℃とは示せない)、エッチング液が温まったら基板を入れる。 銅の溶け具合を確認しながら、こまめに基板をひっくり返す。銅が溶け板の表面が見えてきたら、エッチング液の加熱を止めて、ゆっくり溶かすようにする。 エッチング完了後、基板を水洗いしておく。エッチング液を廃液用の入れ物に入れて、エッチング液の付着したものは洗っておく。(金属にエッチング液がかかると錆びるのでなるべくエッチング液をこぼさないようにすること。) ◆◇◇注意: エッチング液を攪拌できるように下の台が回転するが、この機能は使わない方が良い。台を回転させて、基板を見失いピンセットで探していると誤って基板のパターンを削り落とししまう恐れがあるのでやめた方が良い。面倒だが、基板の端をピンセットでつかみ、表裏とひっくり返しながら攪拌して方がマシである。 銅の溶け具合を見るとき、ドラフトの照明をつけた方が良い。基板によっては、透けて反対側の銅が見えていて、溶けていないように錯覚して、溶かしすぎることがある。 エッチング液には、市販品のものと塩化第二鉄を純水で溶かした溶液のものが研究室にあるはずです。市販品は、比較的安定な溶け具合で、塩化第二鉄溶液は激しく溶け銅の溶け具合にムラがある。どんなことでもそうだが、使用しているものは、常に把握して使うように心がけましょう! |
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