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情報工学にかかわる知的な話題を情報工学科のスタッフが専門的見地からやさしく紹介します。
統計学でデータから真実を発見する
世間には、「風が吹けば桶屋が儲かる」などに象徴されるまことしやかなウソが氾濫しています。数理統計学は、複数の情報がもつ平均やばらつき、あるいは相関などの統計情報を分析することで、真実を明らかにする方法です。たとえば、「血圧と年間収入に相関がある」という話のはウソで、「年齢が血圧と年間収入に共通に影響する」ことが原因であって、本当は「血圧と年間収入に相関などない」ことをデータから立証できます。また、ある科目の試験成績を調査したとき、得られたデータをそのまま信用してよいのでしょうか? 学生の中には、成績が思わしくないため、調査に対して無回答ということも起こりえるでしょう。こんなとき、調査データから単純に平均を計算すると試験における本当の平均よりも大きくなるのは当たり前です。このときに真実を知るための方法として、不完全データ解析法があり、わたしも興味をもって研究しています。(猪原教授談)

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弥生時代に光通信ネットワークがあった
日本古代の弥生時代は戦国時代であって、中国の魏志倭人伝にも「倭国大乱」の記事が掲載されています。考古学者の発掘調査によってこれが事実であることの証拠も多く見つかっています。たとえば、弥生時代の集落が防御用の環濠をめぐらしていたり、物見やぐらが建てられていたことが明らかになっています。とくに、山の斜面や頂上付近の見晴らしの良いところに営まれた小規模の集落(高地性集落)が注目されています。敵の襲来の監視とノロシ通信を行っていた可能性が高いからです。大阪府と京都府の境界付近の高地性集落遺跡の間でのノロシ通信ネットワークを、3次元地形データにもとづいてコンピュータで復元してみました(下図の赤い線)。(小沢教授談)


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集積回路技術で高度な画像情報処理を実現する
集積回路(IC)とは、シリコンなどの半導体基板上に電子回路を一体化して製作したものです。とくに回路素子数が多いものは、VLSIとよばれています。近年は電子機器のみならず、自動車や航空機などあらゆる機器にICが組み込まれ、それらの性能向上に大きな役割を果たしています。ICのうち,画像を撮影するためのものは固体撮像素子(イメージセンサ)とよばれ、テレビカメラやディジタルカメラに欠かせない素子です。人間の視覚が優れた能力をもっていることを参考にしつつ、ロボットなどのシステムの視覚部として利用する目的でイメージセンサについても高機能化の研究が盛んに行われています。写真は特殊なイメージセンサで、時間相関イメージセンサと名づけられています。ふつうのカメラと異なり、時間変化する光強度の信号のみを検出することが可能なように設計されています。ふつうのカメラで画像を取り込んでからコンピュータによるディジタル処理をするのではなく、イメージセンサ上で画像処理を行うことができるため、従来困難だった高度な情報処理や人間には見えない画像の獲得など高度な応用が期待されています。(来海准教授談)


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シンクロする人とコンピュータ
親しい友人と話しているとき、ふとした瞬間に自分が相手と同じ姿勢をとっていたり、同じ話し方をしていたりすることに気が付いたことはありませんか? 心理学では、コミュニケーション行動が連動し、パターンが類似化していくことを「同調傾向」といいます。この同調傾向は、相手に共感していることを伝えたり、また互いの協調を促進する役割を担っていると考えられています。人とよりよい関係を築けるロボットを作るヒントもここに隠されているかもしれませんね。(小森准教授談)


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柔らかな技術=ファジィ技術
数学というと、抽象的で客観的なものを対象にした非常に厳密な学問であり、すごく冷たい印象すら受けます。人間のふつうの行動や思考には、これとは逆に、あいまいさやゆとりといったものも多分に含まれています。最近、人間のもっているこうした柔軟性や主観性をうまく取り扱える数学的な道具としてファジィ技術が注目を浴び、世界各国で研究されています。その「柔らかな技術」が家電製品や新幹線、自動車など数多くの機器の内部にどんどん用いられています。(水本教授談)


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