知識グラフ(ナレッジグラフ)の活用

知識グラフ(ナレッジグラフ;Knowledge Graph)とは

さまざまな知識のつながりをグラフ構造で表したものを「知識グラフ(ナレッジグラフ)」と呼びます.
知識グラフは,さまざまな知的システム/AIシステムの開発に利用されています.

知識グラフの例には,Wikipediaの情報を基にした WikidataDBpedia(日本語版はこちら), GoogleによるGoogle Knowledge Graphなどがあります.

知識グラフのなかには,Webの仕組みを用いて相互にリンクされたデータであるLinked Dataとして公開されているものが多くあります.Linked Dataのなかでも特に,誰でも自由に利用できるオープンデータ(Open Data)として公開されたものはLinked Opne Data(LOD)と呼ばれます.LODは2007年頃から様々な分野で進められた,

その広がり(の一部)は,The Linked Open Data Cloud(LODクラウド)という図でまとめられています. 上述のWikidataDBpediaは,LODクラウドの中でも多くのデータとつながっているハブ的なLODと位置づけられています.


Wikidata(ウィキデータ)

Wikidataは,Wikipediaと同じウィキメディア財団が運営している「誰でも編集可能なフリーな知識ベース」です.Wikipediaと緊密に連携して管理されており,Wikipediaの各記事には「対応するWikidataのデータがリンク」されています(下図参照) .

Wikidataは2022年7月時点で約9900万件の項目を持ち,LODの形式でも公開されていることから利便性が高く,大規模な知識グラフとして様々なAIシステムでの活用されています.


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  • Wikipediaでの「大阪電気通信大学」の記事
  • Wikidataでの「大阪電気通信大学」のデータ

  • 知識グラフの活用例
    知識グラフを利用した質問応答(QA)システム

    知識グラフの活用例として,オープン(自由)な利用ができる知識グラフの1つであるWikidataを用いた「質問応答・検索」を行う 簡単なデモシステムです.
    このシステムでは,ユーザが入力した質問文・検索条件を「SPARQL」と呼ばれる検索用言語(クエリ言語)に変換し,Wikidataから得た結果を回答します.

    【QAシステムの実行】


    参考資料

  • 参考:Google Knowledge Graphの紹介
  • Wikidataを対象としたSPARQLクエリの例
  • Wikidataを使った日本の政治家の出身大学ランキング
  • Wikidataを使って鉄道会社ごとの総路線長をランキングしてみる
  • SPARQLを利用したサンプルプログラム

  • 古崎研究室TOP
    連絡先:本ページの内容に関するお問い合わせは「大阪電気通信大学・古崎」まで