３．修正方法３

　　　新しい属性の追加

a. パーツCollecXYの修正

計算する間隔を線形的に等間隔にしていたが、今回は対数的と逆数的にも

等間隔にできるように変更する。

１．WorkFrame IDEアイコンをクリックし、「既存のオブジェクトを

　　オープンします」をクリックする。

２．DataColl.IWPを選択する。

３．WorkFrameのDataColl.vbbをダブルクリックし、ビジュアル・ビルダーを起動する。

４．非ビジュアル・パーツのCollecXYをダブルクリックする。

５．「パーツ・インターフェース・エディター」の属性を選び、属性名typeOfIncrement、

　　属性タイプIStringと入力し、「デフォルト」をクリックする。

　　「追加」をクリックする。

６．優先のページで、属性typeOfIncrementを追加する。

７．「ファイル」->「保管および生成」->「フィーチャー・ソース」をクリックする。

８．「CollecXY−フィーチャー・ソース・コードを作成します」ダイアログにおいて、

　　メンバー関数の

　　　virtual CollecXY& setTypeOfIncrement(const IString& aTypeOfIncrement)

　　　virtual IString typeOfIncrement() const

　　属性データ・メンバーの

　　　iTypeOfIncrement

　　イベント・データ・メンバーの

　　　typeOfIncrementId

　　を選択し（ctrlキーを押しながらクリックし）、「選択したものの生成」をクリックする。

９．「プロジェクト」->「編集」をクリックし、CollecXY.cpvを開く。

　　下記のようなコードが自動作成されている。

　　// Feature source code generation begins here....

　　　最初のコードが書かれている。

　　// Feature source code generation ends here.

　　の次に、

　　自動作成されている。

１０．最初に作成されたコードのlong CollecXY::calc()を下記のように修正する。

long CollecXY::calc()
{
　double delta; // dataXの計算間隔
　long iCount=0; // データ数
　DataXY* iResultXY; // DataXY構造のポインターをiResultXYとする。
　
　// resultの全てのデータを削除する。
　removeAll();
　
　// 修正箇所開始
　if( iMaximumDataX<=iMinimumDataX ) // 範囲の値が逆の場合、例外処理を行う。
　{
　　IString errorText = IString( "範囲を設定し直してください。" );
　　IException exc( errorText, 0, IException::unrecoverable );
　　ITHROW( exc );
　　} // 例外処理終了
　// 修正箇所終了
　
　// データ数が１以下の場合、例外処理を行う。
　if( iNumber<=1)
　{
　　IString errorText = IString( "データ数が１以下です。" );
　　IException exc( errorText, 0, IException::unrecoverable);
　　ITHROW( exc );
　} // 例外処理終了
　
　// resultのイベント通知機能を禁止する。
　iResult->disableNotification();
　
　if( iTypeOfIncrement=="linear" ) // 等間隔の場合　修正箇所
　{　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//　修正箇所
　　delta = (iMaximumDataX - iMinimumDataX)/(iNumber - 1); // 計算間隔
　　// データ数だけ繰り返す。
　　for( int i=0; i<=(iNumber-1); i++ )
　　{
　　　iResultXY = new DataXY; // iResultXYの実体（メモリー領域）を確保する。
　　　// dataXに数値を代入し、dataXのイベントを発生させる。
　　　iDataX = iMinimumDataX + delta*i; // 1997年10月30日修正
　　　notifyObservers(INotificationEvent(CollecXY::dataXId, *this)); // 1997年10月30日修正
　　　// 　１．他のパーツのdataXに対応する属性の値を変更する。
　　　//　 ２．dataXのイベントで、他のパーツのdataYに対応する値を計算させる。
　　　//　 ３．dataYに対応する値が戻ってくるまで待つ。
　　　// 変数dataXをiResultXYのdataXに代入する。
　　　iResultXY->setDataX( iDataX );
　　　// 関数値dataYをiResultXYのdataYに代入する。
　　　iResultXY->setDataY( iDataY );
　　　// シーケンシャルなresultの最後の項に加える。
　　　iResult->addAsLast( iResultXY );
　　　iCount++;
　　}
　}　　　　　　　　　　　　　　　　　　// 修正箇所
　
　// 修正箇所開始
　if( iTypeOfIncrement=="log" ) // 対数的に等間隔の場合
　{
　　if( iMinimumDataX<=0 ) // 最小値が０または負のとき、例外処理を行う。
　　{
　　　IString errorText = IString( "最小値が０または負です。" );
　　　IException exc( errorText, 0, IException::unrecoverable );
　　　ITHROW( exc );
　　} // 例外処理終了
　
　　delta = log(iMaximumDataX/iMinimumDataX)/(iNumber - 1); // 計算間隔
　　// データ数だけ繰り返す。
　　for( int i=0; i<=(iNumber-1); i++ )
　　{
　　　iResultXY = new DataXY; // iResultXYの実体（メモリー領域）を確保する。
　　　// dataXに数値を代入し、dataXのイベントを発生させる。
　　　iDataX = exp( log(iMinimumDataX) + delta*i); // 1997年10月30日修正
　　　notifyObservers(INotificationEvent(CollecXY::dataXId, *this)); // 1997年10月30日修正
　　　// 　１．他のパーツのdataXに対応する属性の値を変更する。
　　　//　 ２．dataXのイベントで、他のパーツのdataYに対応する値を計算させる。
　　　//　 ３．dataYに対応する値が戻ってくるまで待つ。
　　　// 変数dataXをiResultXYのdataXに代入する。
　　　iResultXY->setDataX( iDataX );
　　　// 関数値dataYをiResultXYのdataYに代入する。
　　　iResultXY->setDataY( iDataY );
　　　// シーケンシャルなresultの最後の項に加える。
　　　iResult->addAsLast( iResultXY );
　　　iCount++;
　　}
　}
　
　if( iTypeOfIncrement=="inverse" ) // 逆数的に等間隔の場合
　{
　　if( iMinimumDataX*iMaximumDataX<=0 ) // 例外処理
　　{
　　　IString errorText = IString( "範囲内に０が含まれます。" );
　　　IException exc( errorText, 0, IException::unrecoverable );
　　　ITHROW( exc );
　　} // 例外処理終了
　
　　delta = (1/iMinimumDataX - 1/iMaximumDataX)/(iNumber - 1); // 計算間隔
　　// データ数だけ繰り返す。
　　for( int i=0; i<=(iNumber-1); i++ )
　　{
　　　iResultXY = new DataXY; // iResultXYの実体（メモリー領域）を確保する。
　　　// dataXに数値を代入し、dataXのイベントを発生させる。
　　　iDataX = 1/(1/iMinimumDataX - delta*i); // 1997年10月30日修正
　　　notifyObservers(INotificationEvent(CollecXY::dataXId, *this)); // 1997年10月30日修正
　　　// 　１．他のパーツのdataXに対応する属性の値を変更する。
　　　//　 ２．dataXのイベントで、他のパーツのdataYに対応する値を計算させる。
　　　//　 ３．dataYに対応する値が戻ってくるまで待つ。
　　　// 変数dataXをiResultXYのdataXに代入する。
　　　iResultXY->setDataX( iDataX );
　　　// 関数値dataYをiResultXYのdataYに代入する。
　　　iResultXY->setDataY( iDataY );
　　　// シーケンシャルなresultの最後の項に加える。
　　　iResult->addAsLast( iResultXY );
　　　iCount++;
　　}
　}　　// 修正箇所終了
　
　// resultのイベント通知機能を回復する。
　iResult->enableNotification();
　// resultが変更されたことを通知する。
　notifyObservers(INotificationEvent(CollecXY::resultId, *this));
　return iCount;
}

１１．セーブする。

１２．クラス・エディターの必要なインクルード・ファイルに<math.h> _MATH_と

　　　入力する。

１３．「ファイル」->「保管」をクリックする。

１４．今後パーツCollecXYを利用できるように、覚え書きCollecXY.htmlを下記のように

　　　修正する。

パーツCollecXYの説明

DataXの最小値、最大値、データ数を指定する。

接続するパーツでDataYに対応する値を計算して、

(x, y)のデータ対をDataXの最小値から順にならべる。

calc()はデータ数を戻り値とする。

　例外処理のメッセージが含まれている。

　接続方法：dataXの値からdataYに対応する値を計算するパーツとは、

　　　　　　　１．dataX　->　パーツのxに対応する属性

　　　　　　　２．パーツのyに対応する属性　->　dataY

　　　　　　　３．dataX　->　パーツの計算に対応するアクション

　　　　　　と接続する。

　　　　　　注意：上記の接続1と3の順番は間違えないこと。

　属性typeOfIncrementは

　　linearで線形的に等間隔で増加、

　　logで対数的に等間隔に増加、

　　inverseで逆数的に等間隔に増加

　する。

　属性stopに文字列stopを代入すると、calc()が停止する。