物質化学研究紹介教員紹介森田 成昭
教授 森田 成昭

 私たちは、身近にある物質の材料物性や分子機能、あるいはその根源となっているミクロな分子構造や分子相互作用を理解するために、光を用いた実験(分子分光)と、コンピューターによる解析を駆使して、様々な研究を行っています。例えば、医療用高分子が生体適合性を示すメカニズムを解明するために、人工材料と生体試料の接触界面における分光スペクトルデータを測定・解析し、官能基レベルの分子相互作用を調べています。この研究は、医用高分子材料の新規開発を行っている有機合成化学研究者、細胞生物学者や、界面における力学的相互作用の研究を行っている界面物性科学者と協力しながらすすめており、将来的には、分子機能を精密に制御した医用デバイスを開発していきたいと考えています。その他、合成化合物だけでなく、天然化合物や生体試料も研究ターゲットとしており、分子分光を研究の基礎に置きつつも、それにとらわれないアウトプットを目指しています。

「創る」「測る」「解く」の3つの方向で、新しい分子分光法の世界を開拓します、さらに、分子分光法の専門分野にとどまらない、科学・工学へ貢献できるアウトプットを目指します。

創る: 新しい分光実験手法の開発

測る: これまでに評価が難しかった系の定量分析や構造解析

解く: 新しいスペクトルデータ解析手法の開発

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