電磁波の逆問題


 電磁波の逆問題は名前の通り,順問題の逆のことを研究している。普通に言う電磁波の順問題というのは波源と周りの物体の形状と材質が知っている場合,電磁界はどのようになるかを求めるような電磁界の問題である.順問題には,非常に限られた形状に対する厳密界,やや対象物が広げた近似界,また,本研究室のようにコンピュータを駆使して,どんな複雑な問題でも精確に電磁界を求める数値解析手法がある.これに対して逆問題というは周囲に測定した電磁波から,その中にある波源や物体の形状や性質などを推定しようとする研究のことである.よく知られているようなリモート・センシングというものはその一例である。超音波,CTやMRIなどの医療診断装置はRF電波以外の逆問題の例である.逆問題は順問題より格段に難しくなる.

逆問題に関する研究テーマ:
(1)大地の誘電率の推定
(2)ICタグの位置推定
(3)音波による障害物の検出
(4)地中探査レーダ