趣味は読書。近所の図書館から毎月数冊借りて通勤時間や就寝前に読むのが楽しみです。歴史やエッセイ、芸術、小説など、ジャンルにとらわれずに自由に読みます。朝夕に気分を落ち着かせる大切な時間です。
脳波を解読して機器を操作する技術のことをBMI(Brain Machine Interface=ブレイン・マシン・インターフェース)といいます。
月間教授は、複雑でランダムに見える脳波から、ヒトの行動や意思を読み取る研究に取り組んでいます。将来、パソコンやロボットの操作から、ゲームや医療・介護現場まで、幅広い応用が期待されている技術です。
脳は、思考や身体活動の多くを制御する役割を担っています。脳の神経活動に伴って計測される脳波は、一見すると、とてもランダムで複雑なため、その信号の意味を解読することはかなり困難です。
ところが近年、急速に進歩してきた機械学習の技術を利用することで、脳波からヒトの動作や意思を解読できるようになってきました。機械学習では、大量のデータをコンピュータが読み込んで学習することで、解読精度を飛躍的に向上させることができます。
月間研究室では、この機械学習を活用し、脳波からヒトの「動き」を予測するための実験に取り組んでいます。脳波キャップを被った被験者の腕の動きを予測するために、脳の運動野付近の電極からの脳波信号をコンピュータが機械学習し、学習を積み重ねることで、高確度での予測を実現しています。
月間教授の研究室の名称は「アクチュエータ・磁気応用研究室」。その名のとおりアクチュエータに関する研究にも取り組んでいます。
アクチュエータとは、動きを生み出す装置のこと。たとえばモータはその代表例です。モータの内部は、鉄心に銅線を巻き付けたような構造で、銅線に電流を流すことで発生する磁界を利用して回転運動を生み出すアクチュエータです。
研究室では、既存のモータとは全く異なる新しいアクチュエータの開発も挑戦中。その材料は、なんと釣り糸。釣り糸を過剰にねじるだけでアクチュエータになります。このアクチュエータに熱を加えると縮み、冷えると伸びるため、熱を与えることで往復運動を生み出すことができます。モータと比べて、軽くて柔らかいため、人工筋肉としての応用が期待されています。
脳波信号を予測して動くしくみがあれば、ユーザーの意思通りに動く義手や義足が可能になります。重くて硬い金属製のモータではなく、軽くて柔らかい釣糸で作った人工筋肉を組み合わせれば、さらにユーザーにやさしい装具に。
脳波信号の予測研究とデバイスの開発が進むことで、自ら動ける自由と楽しさがより多くの人に広がっていきそうです。
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