学生時代は軽音楽系部活でギターとボーカルを担当。現在は週に2回はジムに通って身体を調整、休日には大阪近郊の山歩きとその後の温泉でリフレッシュさせています。地元のだんじり祭りを愛しています。
近年、建築業界では建築物を3Dモデル化するBIMが注目されています。
飯島教授が推進するBIMは、単なるコンピュータによる設計ではなく、建物や建築・設計業務の「見える化」によって効率化や意思決定の迅速化に役立ち、建物のライフサイクルコストも軽減する期待の技術です。
BIMが3D CADと大きく違うのは、梁や柱、建具、設備など建築物の要素のすべてに形やサイズだけでなく、素材や部品の詳細、コストなど多くの属性情報を付与できることです。そのため、強度などの構造計算、日照や空調などの解析、建築コスト積算といった専門ソフトとの連携が可能です。
飯島教授は、アメリカで生まれたBIMを大手設計事務所のICT/BIMデザインセンター長としていち早く導入。日本の建築業界に馴染みやすいよう、連携する関連システムをユーザー目線で開発したり、設計・施工業務の標準化を図るなど、日本における第一人者としてBIMの普及に努めてきました。
BIMが実現する新しい建築のあり方。それは設計から施工に関わるすべての関係者と建築主が、初期の段階から協力し合って建物づくりを進めるIPD(integrated project delivery)です。ワンチームで情報を共有するため、効率化が図れ、設計変更や手直しが減少。建築費用や時間など、その後の建物のメンテナンスにかかる費用も抑えられます。
飯島教授を中心に本学で推し進められている建築DX。文部科学省が実施する令和3年度「デジタルと専門分野の掛け合わせによる産業DXをけん引する高度専門人材育成事業」に選定され、建築学科ではBIMを使った高度な専門技術を身につける実践的な教育が行われています。大手ゼネコンを中心に建築業界で浸透するBIMは実際高価で、このソフトを使った演習や授業が受けられるのは、日本では本学を含め未だ2校のみ。即戦力となるスキルを確実に身につけてもらいたいと、講義や演習には熱がこもります。
ひとりの設計者として、組織を改革する事の難しさを痛感してきた飯島教授。日本の建築業界が大きな変革期を迎えている今こそ、建築に関わる法律や政治、経済、また大手ゼネコンだけでなく、個々の設計事務所や工務店、さらに学者や技術者など幅広い領域と視点から、改革を議論すべきだと言います。
その先の未来を生きる学生たちには、意匠や構造など建築の知識やITスキルだけでなく、新しい時代に対応できる強いマインドとコミュニケーション能力を身につけてほしいと考えています。
BIMは大きな可能性を秘めた技術です。BIMデータの活用が進めば、街全体のデジタル情報化が実現するかも。
ショッピングモール内のお目当ての店にどんな商品があるか、混雑しているか、快適さはどうか、そこまで車で行くのに交通状況はどうなのか。建築物や道路などさまざまな街のインフラ情報が統合されマーケティングやサービスに活用されれば、欲しいものややりたいことにいつでもアクセスできる超便利タウンの出現も夢ではありません。
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