NAKAHARA Masaya
総合情報学部 情報学科 講師
大学院 総合情報学研究科 コンピュータサイエンスコース 講師
博士(情報学)
関西大学
メディア情報学 / 知能情報学(機械学習・AI) / 土木情報学(社会基盤情報学)
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ゲームが好きで、とあるゲームで世界ランカーになったことも。学生とのコミュニケーションにも役立っています。また、大学教員の傍ら、研究者のメンバーで立ち上げた企業にて現役のプロジェクトマネージャー、システムエンジニアとしても活動中。

進化する情報技術を活用して何ができるか
多様な社会ニーズに応えるソリューション開発

社会のさまざまな分野の課題を解決することが期待されている情報技術。
中原研究室ではAR、AI、画像処理などの技術を活用して、交通や物流、防災・減災など社会インフラ整備に役立つソリューション開発を行っています。実社会への導入を意識した、これからの社会を変えていく技術です。

社会インフラをよりよいものにする
AIやデータサイエンスを活用した技術開発

テーマの一つは、AIを活用した交通量調査の自動化です。交通量は道路の劣化予測や交通計画立案の基礎データとして重要ですが、従来の人手による調査では人件費や調査員の熱中症リスクなどの課題がありました。そこで、街頭の監視カメラを使いAIで人を認識させる自動化技術の開発を企業と共同で進め、すでにサービスの運用が開始されています。

また、データサイエンスを使った防災技術の開発も進めています。道路の造成で人工的に造った地形の周辺は、豪雨などによる災害が起こりやすくなります。そこで、航空レーザー測量などで取得した3次元データで、切土・盛土・擁壁などの構造物を自動的に抽出。年度のデータとの比較によって損壊・劣化状況などを把握し、崩壊などの危険性を自動的に判別する技術です。そのための計測技術も開発しています。

個人情報保護のための手続きを経て、街頭カメラで通行する人を自動的に認識
左) 防災対策には、どこにどれだけ危険な構造物があるかを把握する必要がある
右) 道路周りの構造物を自動で検出(図中の赤部)し、その危険性を自動で判定する技術を開発
手のひらサイズの3Dスキャナ(左)
計測した3次元の座標点の集合でできた地図(図中右、点群データ)

スポーツ根性論を不要にする解析アプリなど
簡単に使えてかゆいところに手が届く技術

一方で、AIをスポーツ解析や指導支援に役立てようという研究も行っています。バレーボールの試合中に選手やボールの動きをAIや画像処理技術を使って自動でリアルタイムに分析する技術の開発もその一つです。選手交代や相手の動き応じた戦術分析などに役立つ技術です。

また、スマホのカメラで3次元の骨格の動きをリアルタイムにキャプチャーできる技術を活用した、スポーツ指導支援の研究も実施中。競技に必要な動きを可視化して自動的に分析し、その結果から導き出したアドバイスを自動で表示することを目指しています。

このほか、AIによる動作解析を手話自動翻訳に活用する例も。中原研究室では、自由な発想で幅広いニーズに応える研究が進んでいます。

実際に使われているバレーボールの戦術分析ソフトの機能を自動化し、より使い勝手のよいものに
Googleが開発したカメラ映像からリアルタイムに人の姿勢の3次元情報をキャプチャーする技術を使い、ボールを蹴る瞬間にアドバイスを自動で表示

アーティスト目線でライブが観られる!?
日常・非日常のすべてがバーチャルになる

日本全体を3次元データ化してバーチャル日本をつくろうというプロジェクトがすでに進んでいます。どの道路に車が何台走っていて、駅前に人がどのくらいいてショッピングモールの店で何が売れたか、リアルタイムにわかったり、実際の人と遜色ないAIと会話できたりする時代がもうすぐ到来します。
ライブはアーティスト目線や最前列、舞台上で楽しむことも可能になるかも。日常から非日常まですべてがバーチャルになる未来は、今までとは大きく違う世界になりそうです。

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