音楽が大好きで、ロックの野外フェスによく出かけます。「このフェスはおすすめ!」と紹介したフェス会場でゼミ生にばったり会うと嬉しくて、おごってしまうことも。好きなお酒はハイボールですが、1杯目はやっぱりビールからのスタートです。
スポーツは若い時にするもので、ピークを過ぎてするスポーツは健康のため。そんなイメージでスポーツを捉えている人は多いかもしれません。
薗田特任講師は、そんなスポーツのイメージにとらわれることなく、自由な発想で、スポーツの持つ社会的可能性を広げています。本気で競技に参加する生涯スポーツのプロモーションだけでなく、社会参加や裏方サポートなど。スポーツとのさまざまな関わり方を通して、人生を豊かにしてもらうべく、幅広い活動を行っています。
「マスターズ甲子園」とは、性別、世代、元プロ・アマ、甲子園出場の有無を超え、同窓会チームを結成して憧れの甲子園をめざす大会です。第1回大会は2004年。この活動を立ち上げ当初から支え、尽力してきたのが薗田特任講師の恩師・神戸大学の長ヶ原誠教授です。薗田特任講師は、第2回大会からその運営サポートに携わっています。
マスターズ甲子園には、さまざまな思いが込められています。個人の夢への再挑戦はもちろん、地元高校を含むコミュニティの活性化、さらに生涯スポーツを盛り上げる社会づくりなど。野球だけに留まらない、豊かな社会を創り出すための活動でもあるのです。
薗田研究室では、こうしたスポーツを軸にした社会創造の手法の1つを、実地で学べる場を提供。学生たちは準備段階から、大会運営に関わっています。神戸大学を中心に複数の他大学が携わるなか、本学が担っているのは球場で観戦できない人に向けた試合の生配信です。
解説や実況はありませんが、試合の映像の上に、得点・BSOカウント・出塁状況のテロップを出し、サブ画面に「一人速報」として選手の名前と成績のテキストデータが表示されます。リアルタイムで映像に反映できるしくみは、協賛企業の方々から意見をいただきながら、学生が自発的に開発。野球ゲームを使って、オペレーティングの検証を行い完成させたものです。2022年の第19回大会から稼動し、好評を得ています。
日本には野球やサッカー以外にも、多くの競技がリーグを持っていますが、集客力が低いために、大きなムーブメントになれないという課題があります。スポーツ運営における「集客」は収益に直結しており、競技自体の認知度や競技人口を増やす上で重要な要素となっています。
薗田研究室では、こうした運営(ビジネス)をサポートするスポーツコンサルタント企業と共に、関西圏のプロスポーツチームに運営側の視点で参加し、試合時の集客(動員数)やファンクラブの会員数アップをめざすプロジェクトに参加しています。
2022年度は、大阪をホームタウンとする男子プロバレーチーム、サントリーサンバーズの経営課題やプロモーションの実践に取り組みました。学生自身が企画-制作したチーム紹介動画の視聴回数や、視聴をきっかけに試合に足を運んだ人の割合など、具体的なデータを基に効果を検証。それらをチームに報告し、自分たちの活動や成果を数字で捉えるという経験を積んでいます。
また来場者を楽しませる仕掛けにも取り組み、チームカラーをテーマにしたカクテルやモクテル(ノンアルコール)を提案。この提案はアリーナ前に出店するキッチンカーのメニューに採用されるなど、実際の会場運営に反映されました。
薗田ゼミの中には、こうした経営課題に対する企画力・実践力が、スポーツコンサルタント企業の目にとまり、企業側からインターンへの参加指名を受ける学生もいます。薗田特任講師の実践的なプロジェクトは、今、スポーツに関わる新たな仕事を切り拓いています。
誰もがスポーツをする社会はもちろん素晴らしいですが、義務感や特定の目的のためだけにスポーツをするのは心がちょっと窮屈になりそうです。
そもそもスポーツは遊び。今は社会全体が、さまざまに変化する時代。スポーツもまた、季節ごとに種目を変えたり、仕事にスポーツ的要素を入れてみたり。スポーツもまた、人生を楽しむためのファクターへと進化する時代に来ているようです。
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