株式会社大林組広島支店建築工事部

広島駅の再開発プロジェクト
多くの人とともに
街のシンボルをつくる

岡田 竜典さん/2015年 電気電子工学科卒業(高等学校卒業程度認定試験)

現在の仕事内容

たくさんの人と、かかわりながら
広島駅の再開発プロジェクトを前進させる。

わたしはいま、大林組の現場管理者として、広島駅南口の再開発プロジェクトに携わっています。ひとつの建設現場には、本当にたくさんの人がかかわっていて、発注者や市役所の方、設計者や協力会社のみなさん、地域の方々等、さまざまな立場の方と対話を重ねて、いくつもの調整を行いながら、施工の品質や工程を管理しています。

たくさんの人とかかわる中で大切にしていることは、人への伝え方です。相手は何がわからないのか、どういう情報を持っていないのか、相手の状況を理解した上で、協力会社の方や発注者の方に正しく情報を伝えていく。大規模なプロジェクトだからこそ、一つひとつの会話を大切に積み重ねながら仕事を進めています。

入社したきっかけ

アルバイト時代に経験した大林組の現場。
安全意識の高さと、明るい雰囲気に惹かれた。

わたしは、いろいろなアルバイトを経験する中で、建設現場の仕事にもかかわっていました。その中でも特に印象的だったのが、大林組の建設現場。現場を率いる大林組の方の安全意識が高く、何より現場全体の雰囲気が明るく活気に満ち溢れていました。このような現場で働くとおもしろいだろうなと感じていたことを覚えています。

仕事のやりがい

さまざまな専門性を持つ人たちとひとつのものを
つくりあげた時、大きな達成感を味わえる。

わたしが特に印象に残っているプロジェクトは、大規模工場の電気幹線更新工事です。このプロジェクトは、他社調整が多くあり、また、繁忙期に他社でトラブルが起きたことにより、スケジュールの進捗が遅れていました。そこでわたしは、関係する他社の方と綿密にコミュニケーションを取りながら、各会社の作業時期の調整や、足場形状の見直し等を実施。その結果、関係各社の作業効率を向上させたことで、工程に間に合せることができました。品質や会社としての収益性を保ちつつ無事故無災害で工事が完了した時には、大きな達成感がありました。

ひとつの場所で、職種、専門性、人間性の違う人たちが、ひとつのものをつくりあげる。この感動を味わえるのは建設業しかありません。これほどやりがいのある仕事はないと思う日々を過ごしていますが、いま国内の建設業界では、人手不足が大きな問題になっています。ゼネコンの一員として、「建設業界で働きたい」と思う人が世の中に1人でも増えるように、業界全体をよくすることに貢献したいと考えるようになりました。そのための第一歩として、「仕事をしている自分を常にかっこいいと思える」働き方をめざしています。

大学に入学したきっかけ

「数学の教員」をめざして、
電気電子工学科に飛び込んだ。

高校生の頃は、数学の教員をめざしていました。父も母も教員で、わたしも数学が好きでした。さらに教員免許取得だけでなく、他にもさまざまな資格を取得できるところに魅力を感じて電気電子工学科を選びました。

入学したものの、わたしはそこで一度挫折を味わい、2年次の頃、教員免許取得を諦めてしまいました。しかし、目標を失ったわたしを、大学で出会った友人たちが励ましてくれたこともあり、もう一度新しい目標を決めて歩み出そうと、気持ちを切り換えることができました。

業界研究や企業研究等、進路について調べていくうちに、電気電子工学科からも建設業界への就職をめざせることを知り、大林組を志望しました。
「大林組に行く」という目標を決めてからは、ゼロからの再スタートという気持ちで、勉強と向き合う日々。1限から一番前の席で授業を聞くようになり、わからないところがあると教授に質問に行くということ繰り返していきました。

印象的な大学での学び

目標や探究心を持って取り組むと
おもしろさや、やりがいにつながる。

1年次の時に学修した「基礎電気工学」や「微分積分」などはどのように役に立っていくのかが理解できず、楽しみを見出すことができませんでした。しかし、3年次になると、これまで学んできた基礎学修が、電気工学にどう活きてくるのか身にしみてわかるようになりました。微分積分等、それまで煩わしいと感じていた内容も「おもしろい」と感じられるように。味わったことのない、はじめての経験でした。

その経験は、いまの仕事と人生観にそのままつながっています。「難しさや煩わしさを感じることであっても、自分の目標や探究心を持って取り組むと、おもしろさや、やりがいになる」ということは、逆に言うと「自分の目標や探究心が無ければ、おもしろさや、やりがいもない」ということ。ただ、目の前の仕事をこなすのではなく、常に大きな目標を持って、仕事をおもしろいものに変えていきたいと考えています。大学での経験を活かせば、苦労を苦労で終わらせず、おもしろさやかっこよさに変えていくことができると思います。

受験生へのメッセージ

自分の努力に対して、
結果が得られる環境が、ここにある。

10代後半から20代前半の頃は、将来の目標や目的がなく、見つかったとしても変わるという状態が普通だと思っています。電気電子工学科は、建設業だけでなく、製造業、情報通信業、教育関連等、いくつもの選択肢が広がっています。真摯に取り組めば大企業に就職できる学力を身につけることもできるでしょう。つまり、自分の努力に対して、結果を得られる場所だと感じています。

わたしも大学で新しい目標を見つけて、いまの仕事に就くことができています。みなさんも、目標を持って前向きに取り組んでください。きっと、自分でも予想もしていなかった未来が拓けると思います。