大阪電気通信大学高等学校理科教諭

子どもたちの夢を
一緒に見つけられる先生へ

鍵谷 鷹さん/2020年 基礎理工学科卒業(兵庫県 西宮南高等学校 出身)

※2024年4月より基礎理工学科 数理科学専攻へ

現在の仕事内容

勉強だけでなく、
夢を持つ大切さを教えていきたい。

わたしは、大阪電気通信大学高等学校で理科を教えていて、クラス担任も受け持っています。同じクラスの生徒でも、これまでの経験や学力等は異なるため、指導方法もひとつではありません。その中で、どうすればうまく伝わるのか、理解してもらえるのかを考えながら生徒と向き合っています。先輩の先生にアドバイスをもらったり、クラスによって実験内容を変えたりと試行錯誤しながら、生徒にとってわかりやすく、そして楽しい授業を行うことを心がけています。

また、未経験ながらも硬式野球部の顧問も務めています。生徒の努力の甲斐もあって2021年は「全国高等学校野球選手権 大阪大会」でベスト8まで勝ち上がることができました。教室ではわたしが教える立場ですが、バッティングの方法等は、逆に生徒たちから教えてもらっています。しかし、野球未経験とはいえ、心の持ちようや心構え等はわたしでも伝えられるはず。できることを探しながら生徒との関係性を深めています。

わたしが、特に先生として大切にしていることは、生徒に夢を持ってもらうことです。わたし自身「先生になる」と将来の夢が決まった途端、いままで楽しさがわからなかった勉強が好きになっていきました。目標があるだけで、これほどまでに人生が変わる。その実体験を伝えるために、日々挑戦を重ねています。

入職したきっかけ

高校生は、夢の実現に悩む時期
だからこそ進路を支えたい。

小中学生に比べて、高校生は進路に一番悩む時期です。だからこそ、わたしは高校生を支える先生になりたいと思うようになりました。大阪電気通信大学高等学校は、大学の授業や実習を体験できる「高大連携」にも力を注いでおり、生徒の夢の実現を支えています。自分が通っていてよく知っている大学と関係の深い本校なら、自信を持って生徒たち一人ひとりの夢と向き合えるかもしれない。そう感じて入職を決意しました。

仕事のやりがい

寡黙な生徒が元気に話すように
日常の中で、いくつもの成長を感じる。

先生の仕事の魅力は、日々、生徒の成長を感じられるところです。たとえば、クラスであまり話をしなかった生徒が、友だちをつくって元気に話すようになったり、ある日を境に成績が大きく伸びる生徒を見たりといったことが日々起こります。この喜びを感じられるのは、諦めずに自分自身の夢を叶えたからこそ。憧れの先生として現場に立っているいま、すべての瞬間が充実しています。

目標は、生徒と一緒に夢を見つけてあげられる先生になること。多くの生徒が、将来やりたいことがないと悩んでいます。そんな生徒たちに向けて、わたしは理科の授業中、意図的に宇宙の話をするようにしています。正直なところ、宇宙の話は高校のカリキュラムではあまり必要がない内容なのですが、好きなことを語る姿を見せることで、自分が楽しいと思っていることに突き進んでいいのだというメッセージを伝えられると考えているからです。

大学に入学したきっかけ

理科と数学、どちらも学べる基礎理工学科
先生になる夢を叶えるために、一歩を踏み出した。

実はわたしは、大学を2回卒業しています。1度目に入学した大学では、勉強が好きになれずそのまま卒業し、写真や映像の制作会社に就職。そこには夢を持って仕事に取り組むカメラマンの方がたくさん在籍されていました。そこで印象に残っていたのが、上司に叱責されても、これは自分の夢だからと前向きに取り組むカメラマンの姿でした。その姿を見て夢を叶える素晴らしさに気づいたと同時に、このままではいけないと感じたことを覚えています。そんな経緯で、「高校の先生」になるという夢に行き着いたわたしは、会社をやめて、一から大学で学びなおす決意を固めました。

わたしは、もともと理系だったこともあり、理科と数学の先生をめざせる大学を探す中で、大阪電気通信大学のを知りました。基礎理工学科は、化学と数学と物理を1・2年次で学び、3年次になったらそれぞれの専門分野に分かれて学びを深めることができる学科。理科と数学どちらの先生もめざせる基礎理工学科への入学を決めました。

印象的な大学での学び

先生としての基本や
一生学び続けることの大切さを学べた。

大学で、印象に残っている授業のひとつが応用数学演習です。この授業は問題が載った冊子を渡されて、その問題を自分たちで黒板に書き、先生に対して解説していきます。先生に合わせた専門的な解説が求められる一方で、他学生たちも同時に聞いているため、難しい専門用語ばかりでもいけません。いろんな人に「わかるように伝える」にはどうすればいいか考えた経験は、いまの仕事に役立っています。

ゼミの研究活動では、目標に向かってやりきることの大切さを学びました。わたしが所属していた研究室では宇宙から来る放射線の研究をしていて、「宇宙線がどこから来ているのか」についての解析に挑戦していました。このテーマは先行研究がほとんどなく、時間もかかり、やり方も自分で考えていくことが求められている難易度の高いもの。しかし、先生は「研究は終わらない」という話をわたしたちしてくれて、やりきることの大切さや、一生学び続けることの大切さを教えてくれました。諦めずに最後までやり抜くこと、わからなくても挑戦することで活路を見出せた経験が、生徒への指導にもつながっていると思います。

受験生へのメッセージ

夢を見つけられる環境がここにある
目標を持ってチャレンジしてほしい。

大阪電気通信大学は、高校教員だけでなく、様々な職種にチャレンジすることができるため、将来の選択の幅を広げるのにとてもいい環境だと感じています。そして何より、先生たち自身が好きなことに挑戦している姿に勇気をもらえます。

もともと勉強が嫌いで、夢も持っていなかったわたしでも、こうしていま、夢を叶えて高校の先生として生徒たちの夢と向き合うことができています。目標ひとつで、勉強は楽しいものになり、毎日が激変します。ぜひ、そんなきっかけになるような夢を、この大学で見つけてください。諦めずに挑戦すれば、きっと、人生を好転させるような夢に出会えると思います。