グンゼ株式会社メディカル事業部

安全な医療機器を届けることで
人々の健康を支えたい。

中村 一樹さん/2018年 環境科学科卒業(兵庫県 姫路工業高校 出身)

現在の仕事内容

体内に吸収される医療機器の滅菌を通じて、
安全な医療につなげる。

グンゼのメディカル事業部で人工真皮や体内で骨を接合する吸収性体内固定プレート等、医療機器の製造管理に携わっています。これらは、怪我をされている方、手術をされた方が使用する機器であり、最終的には体内に吸収される性質を持っている医療機器です。人の身体に入るものですので、製品完成後の「滅菌」は欠かせません。製品の製造工程をすべて把握し、滅菌設備の稼働効率を最大化できるよう、スケジュールを綿密に管理。製造工程のよりよい形を追求することで安全な医療機器の供給をめざしています。

さらにいまでは、滅菌設備の保守を任されたり、工場の5S分科会メンバーとして「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」といった要素を組織に根付かせる活動を通して、職場環境の改善につなげたりする等、仕事の幅が広がっています。

入社したきっかけ

人の役に立つ人になりたい。
その想いで、医療機器の道へ飛び込んだ。

わたしは、幼い頃からおじいちゃんっ子で、よく祖父から「人の役に立つ人になりなさい」と言われて育ってきました。進路を考える中でも、その言葉が軸となり、化学の知識を活かして人の役に立つことのできる食品業界もしくは、医療機器業界に進みたいと思うように。その後、企業研究を進めていくうちにグンゼに出会いました。

グンゼはアパレル事業だけでなく、プラスチックフィルム事業、メディカル事業、スポーツクラブ事業、商業デベロッパー事業等、多岐にわたって事業を展開している会社です。日常生活で目にする製品の他にも、医療機器のように、普段は目にしない製品が活躍し、人々の生活を豊かにしています。グンゼのメディカル事業部なら、人の役に立つ医療機器を製造する際に、化学の視点を持って貢献できる。そのイメージがしっかりと持てたことと、選考を通じて社員の方々の親切さや丁寧さを感じられたことが、入社の大きな決め手になりました。

仕事のやりがい

医療機器製造の最終工程を管理し、
必要なタイミングで適切に届ける。

入社してすぐの頃は、手術部位の組織を繋ぎ合わせるために使われる縫合糸の開発業務を担当し、そこで医療現場の声を聞く大切さを学びました。現在は「滅菌」という医療機器づくりにとって大切な仕事を任されています。滅菌管理は、医療機器の製造における最終工程であり、いわば、品質管理の”最後の砦”ともいえるもの。届いた先で万が一のことがないように、確実に仕事を進めていくことを心がけています。

医療機器を必要な人に届けるためにはスケジュール管理が大切です。納期や優先度等を考慮しながら、他部署のメンバーとの会話を重視し、開発部門や品質部門、あらゆる部署の要望を聴きながら最適解を見つけています。自分の携わった医療機器が、誰かの健康を支えている。そう思うとうれしい気持ちになります。

医療機器といえば、機械や装置のイメージを持つ方も多いかもしれませんが、身体の一部として吸収されるものも増えています。低侵襲と呼ばれる身体への負担が小さい医療をサポートするための医療機器は、今後ますます社会で求められていきます。これからの目標は、設備の増設、更新を行い、医療機器の生産増加に対応できるよう体制を強化していくこと。そうすることで、グンゼの医療機器を通じてもっと多くの患者さまの健康を支えていけると考えています。

大学に入学したきっかけ

なぜ鉄が錆びるのか?
知れば知るほど、化学への興味が強くなった。

中学生の時「なぜ鉄が錆びるのか」を知って化学の虜に。高校も工業化学科へ進学し、化学について学んでいきました。高校卒業後は、就職するという道もありましたが、もっと化学の知識を深めていきたいという気持ちもありました。そんな中、担任の先生から大阪電気通信大学を紹介してもらい選択肢が広がりました。環境科学科は、物理・化学・数学・生物を軸に、食品・バイオ・機械まで幅広く専門性を深めていける点に惹かれて、進学することを決めました。

印象的な大学での学び

化学の知識を深めるとともに、
他分野の人と交流する力も養うことができた。

環境科学科では、物理実験や環境化学実験、バイオ化学実験等、いくつもの実験を行いました。手を動かしながら知識を深めるとともに、論理的思考力も鍛えられたと考えています。そうした実験の積み重ねが、いまの仕事にも活きていて、仕事で予期せぬ問題が発生した時も諦めず行動しつづけながら、答えを導く努力をしています。

卒業研究では、ラズベリーの成熟と含有化合物の変化について化学的分析・検討を試みました。ラスベリーに含まれるポリフェノールは、抗癌作用や生活習慣病の予防に役立つ力を持っており、その力は成熟具合によって変化します。そこでわたしは、色味から成熟具合を探るという実験に挑みました。しかし、実験を進めるうちに明らかになったのは色の違いを肉眼で判断するのは難しいということ。その問題を解決するために、光学を専門とする教授に指導を仰ぎ、可視光を使った色味の分析に挑戦。ラズベリーに含まれる成分と色の相関関係を明らかにすることができました。この研究を通して化学的知見を深められただけでなく、異なる分野の専門家の方と交流する力を養うことができたと考えています。

受験生へのメッセージ

大学は、スタート地点。
自分の可能性をじっくり広げていける。

高校の段階で、将来の進路を決め切れる人は少ないと思います。大阪電気通信大学には、工学、情報、医療、理学療法等、幅広く学べるフィールドがあり、大学で学びをじっくり深めながら、自分の可能性を広げていける環境があります。中でも環境科学科は、物理・化学・生物・電気といくつもの分野を横断的に学べる学科です。わたしは化学系を専攻しましたが、他の科目も幅広く履修することで、人を想い、人に役立つ化学を提供していきたい、という自分の進むべき道を見出すことができました。

本当に自分がやりたいことは、色んな世界を覗いてこそ見えてくるもの。大学入学をスタート地点だと考えて、焦らず、じっくりと自分の可能性を広げていってください。