株式会社スクウェア・エニックス第四開発事業本部

楽しみを届けるために
ゲームづくりを追求していく

宮﨑 康平さん/2014年 デジタルゲーム学科卒業(兵庫県 西宮今津高等学校 出身)

現在の仕事内容

企画と制作管理、二つの仕事を通して
多くの人が楽しめるゲームを届けていきたい。

わたしはいま、ソーシャルゲームを制作する部署に所属し、ゲームのプランナーとして企画と制作進行の二つの仕事に携わっています。企画では、ゲームをより面白くするためのバランス調整や、お客さまに楽しんでいただくためのイベントの設計等を行っています。企画をする上で特に大切にしていることは、そのゲームに一番合った要素を入れること。決められたスケジュールの中で、実現可能性を見極めながら挑戦を重ねています。

もうひとつの仕事が、制作進行です。ひとつのゲームには、本当にたくさんの人がかかわっています。その中でわたしは、社外のイラスト会社やシナリオ会社の方々との窓口を担当し、制作がスムーズに進むように円滑なコミュニケーションを心がけています。

たとえば、スケジュールに遅れが出そうであれば、工程に影響が出ないように早めに相談したり、こちらから代案を提出したりして納期を調整しています。ゲームを通して楽しみを届けるために、ゲームづくりの体制まで追求しながら仕事を行う日々です。

入社したきっかけ

自作アプリをダウンロードしてくれた面接官の方
作品だけでなく、人柄にも惹かれた。

卒業制作では、音楽ゲームで使用されるDJ型のコントローラーを使ったシューティングゲームを制作しました。企業研究を進める中で、スクウェア・エニックスにアーケード部門があることを知り、当時のわたしの卒業制作の内容と関連する部分が多く、興味を持っていたことが志望理由のひとつです。

また、スクウェア・エニックスの作品だけでなく、そこで働く人にも惹かれていました。大学在学中にわたしが作成したアプリを、面接官の方がわざわざダウンロードしてくださり、プレイした上で、感想までいただくことができました。ここでなら自分のつくった作品をしっかり見てくれる。そう実感し、スクウェア・エニックスに入社することを決めました。

仕事のやりがい

ゲームをとことん追求する姿勢が
お客さまからの評価につながった。

ゲームづくりを通して、お客さまに楽しみを届けていきたい。その一心で仕事に取り組んでいます。企画の仕事おいて制作物は多岐にわたります。中にはカードイラストを制作することもありました。実際にキャラクターの構図やポーズ等を考えた上で、関連会社さんにもわかりやすい指示書づくりを意識しています。でき上がった商品が世に出て、ファンの方から「このイラスト、キャラのことよくわかっているな」という声が届いた時は、大きなやりがいを感じることができました。大学時代に、プレイする方にとっておもしろいものを追求してゲームの企画を考えてきた経験が、いまの仕事に活きています。

将来の目標は、ディレクターになって、自分の考えたゲームを世の中に出していきたいと考えています。思いついたアイデアを形にするために、どういうものが足りていないのか、どういう要素を追加すればよいのか、日々考えながら挑戦を重ねています。

大学に入学したきっかけ

迷路やすごろく、キャラクターゲーム
友だちの楽しんでいる姿が、ゲームづくりの原点になっている。

小学生の頃から、自分の考えたゲームで人に楽しんでもらうことが好きでした。迷路をつくって友だちに遊んでもらったり、すごろくをつくったり、サイコロの出た目にあわせてキャラクター同士を戦わせるゲームも考えました。友だちからの評判もよく、休み時間にクラスのみんなが遊んでくれるのが楽しくて、紙と鉛筆だけでいろんなゲームをつくる毎日。友だちのフィードバックを受けてゲームバランスを調整したり、200体を超えるキャラクターを考えたり。友だちが楽しんでいる姿を見た時に、もっと多くの人たちに提供できたらいいなと思って過ごした日々が、いまのゲームづくりの原点になっています。

中学や高校でもゲームづくりは続けており、ゲームらしさを追い求める中で、本格的にゲームについて学びたいという想いが強くなりました。専門的に学べるところを探していた中で、デジタルゲーム学科を見つけました。ここでなら、専門的な知識や、業界に入るための知識を学べるのではないか。そのように感じて入学を決意しました。

印象的な大学での学び

ゲームをつくりきる・感想をもらう・次に活かす
そのサイクルを何度も経験できた。

デジタルゲーム学科では、実際にたくさんのゲームをつくりました。授業やゼミでもゲームをつくる機会がたくさんあったのですが、それだけに留まらず、部活動では寝屋川キャンパスの「電子計算組織研究会」というゲームを制作する部活にも入部。大学祭で制作したゲームを発表し、目の前でたくさんの人に遊んでもらうという経験を積むこともできました。さらに、学科での取り組みとして、先生が募集されていたゲームアプリプロジェクトにも参加し、制作したゲームアプリを「東京ゲームショウ」で披露する機会にも恵まれました。

入学してもうひとつよかったことは、実際にゲームを「つくりきる」体験がたくさんできたことです。ゲームは、制作して人に遊んでもらうところまでがワンセットだと考えています。途中でやめずに何本ものゲームを完成させたことで、実際にたくさんの人に遊んでもらって感想をいただくことができました。

企画から制作の一連の流れや、締め切りを守ってゲームを完成させる経験は、就職活動においても、とても役立ちました。面接官の方はゲームの制作工程を熟知されており、完成させる難しさも理解されています。さまざまな難関を乗り越えてきたことをわかってもらい、そこを評価していただけたことが、いまの仕事につながっていると感じています。

受験生へのメッセージ

ゲーム制作の流れを一から学び、
自分の可能性を生み出していける。

デジタルゲーム学科では、専門的な技術やゲーム製作の流れ等、手を動かしながら学ぶことができます。ゲームに関する知識を持った上で、就職活動を行うと有利に働く場合もあるため、ゲーム業界をめざす方にとっては、学びの多い場所だと感じています。

また、自由に考えたゲームのアイデアを友だちと気軽に共有し合える環境でもあります。さまざまな研究室やサークルがあるため、自分に合ったコミュニティが見つかるでしょう。わたし自身もたくさんの人とかかわりながらゲームづくりを体験したことで、自分の価値観を広げたり、思考を深めたりすることができました。そして、いまプランナーとして念願のゲームづくりの現場に立てています。みなさんも、先生や友だちと意見交換をして大学生のうちから自分の視野を広げてください。きっと、めざしたい道が見つかると思います。