MASUTANI Yasuhiro
総合情報学部 情報学科 教授
大学院 総合情報学研究科 コンピュータサイエンスコース 教授
博士(工学)
大阪大学
ロボティクス / メカトロニクス
researchmap◀ 詳しい研究内容はこちら

学生時代は自転車で全国を旅行、今は健康のために散歩をしています。スマートフォンのGPS機能を使って歩いたコースを記録し、毎回違うコースを計画するのが楽しくてモチベーションになっているそう。

ロボット技術にはソフトウェアがカギ!? 
大会に参加して技術をブラッシュアップ

ロボット開発には、的確に動作させる技術や各機能を組み合わせて、システムとして駆動させるソフトウェア技術が重要なカギを握ります。
升谷研究室ではプログラムによって自律して動くロボットや遠隔操縦ロボットシステムなど幅広いテーマで、ロボットシステムの可能性を探っています。

ヒト型ロボットの試合を観戦していると
子どもの運動会を身守る親の気持ちに!?

升谷研究室では長年「RoboCup」と呼ばれる自律型ロボットの大会にODENSというチーム名で参加し、好成績を残すべくプログラミングやシステム開発の性能を高めています。

ヒト型ロボットによる「RoboCupサッカー」では、キックやキーパーの動作改善、複数のロボットのコンビネーション力の向上などの目標に向け、ソフトウェアのブラッシュアップを重ねています。また生活の中で人間と協働するサービスロボットの能力を競う「RoboCup@ホーム」では、音声による対話や人体の認識、家庭内環境下での走行といった課題に挑戦中です。

升谷研究室では開発したオリジナルソフトウェアも公開し、参加する仲間を増やして大会のさらなる活性化につながればと考えています。

RoboCupサッカー小型リーグヒト型(SSL Humanoid)において,チーム史上一番の名試合であるジャパンオープン2012の決勝戦の様子。この試合で宿敵のKIKSチームに勝利し、優勝を決めた
ヒト型ロボットによるサッカー競技RoboCup SSL Humanoidの仕組み
カメラと画像処理と行動決定のPCはロボットの外部に置き、動作を制御するコンピュータは本体に搭載。それらの組み合わせで自律的なサッカープレイを実現する 

RoboCupジャパンオープン2023の@ホームリーグに出場したロボット
家庭環境で人と音声で対話し作業を行うサービスロボットを題材とした競技。うまく作業ができるか、子どもを見守るような気持ちで動作を見てしまう。設計者ならではのロボ親ごころ

仮想空間の災害現場で高難度タスクを処理 
災害救助ロボットを遠隔操縦するシステム

遠隔操縦型ロボットシステムについては、災害現場での利用を想定した救助ロボットシステムの実装につながる研究を進めています。「World Robot Summit」に参加し、災害現場のシミュレータの中で遠隔でレスキューロボットを操縦。トンネル事故災害現場での消火活動、人命救助などさまざまなタスクを達成する競技に挑戦しました。

升谷研究室の学生たちは、実際のロボットアームをミニチュア化したようなコントローラーや、災害現場をドローンから見るような視点で再現するAR映像など、独自のインターフェースを開発しメディアからも注目されました。

World Robot Summit 2020のために製作した操縦用のマスタアーム
学生が3次元CADで設計し、本学の3D造形先端加工センターの3Dプリンタで樹脂部品を造形し完成させたアーム。他のチームとは大きく異なるこの操縦方式は会場で注目を集め、メディアから取材を受けた
「World Robot Summit 2020」での競技風景
AR技術により遠隔地の3次元情報と目の前のロボットが重ねて表示される映像を見ながら、ミニチュアを操作する感覚で作業を行う

ロボットを自分好みにカスタマイズ
使える時代が到来!?

コンピュータソフトウェアは、誰でもその気になればつくれる時代になりました。
これからはロボットも、メーカーが提供する専用の機能を持った製品から、ある程度汎用的なハードウェアをユーザー自身がニーズに合わせてカスタマイズしながら使うという動きが進むかもしれません。そんなときに、ロボットのさまざまな機能を統合するミドルウェアが重要な役割を担います。
升谷研究室では、ロボット用のミドルウェア「ROS」を活用する研究も手掛けています。カスタマイズされたロボットが家族の一員になる日は、意外に近いかも知れません。

お問い合わせ

各種取材や研究に関することなど、
お気軽にお問い合わせください