料理やDIYのやり方をYouTubeで学び、気になった風景があればスマホで気軽に動画撮影。今や映像は、日常の一部として生活の中にあふれるようになりました。
由良研究室では映像を軸とした視覚表現や映像文化について研究し、映像文化の活性化につながる活動を行っています。
映像クリエイターとして長年活躍する由良教授は音響にも関心が高く、誰も聞いたことのない音づくりを目指して、音響デザイナー・故 大野松雄(2022年12月19日没。享年92歳)氏とのコラボレーションによる実験的な試みを行ってきました。
また、映像の面では個人が低予算でつくる短編映像作品に注目し、2013年から公募の映像上映展「VIDEO PARTY」を開催しています。小学生の作品や年配の人が若い頃に制作した作品などバラエティに富んでいるのが特色。さまざまな個性が一堂に会することで刺激を与え合うユニークな上映会になっています。
アジア各国やアメリカなどでも積極的に上映を実施。映像に触れる機会を増やし作品や人の交流を盛んにすることで、映像文化の活性化を目指しています。
映像祭などイベントの魅力の一つは、その場の雰囲気を感じられることや、つくる人と観る人が互いに顔を見て交流できることにあります。特につくり手である学生にとっては、つくったものをいろんな人に観てもらうことで、いろんな気づきや刺激が得られる貴重なチャンスになります。
由良研究室では学生の企画によって映像作品展を開催。広報や運営の仕方も身につけながら、視聴者の反応を直接感じてもらえる場としています。
また、映像制作による社会貢献活動として、工学部環境科学科・齋藤安貴子教授が被災地ボランティアとして実施してきた子ども向け理科実験教室の活動を支援しています。由良ゼミの学生たちが、子どもたちが自宅で理科実験を楽しく安全に行うための配信用映像教材を作成しました。
高品質な機器やソフトが手に入りやすくなっていく映像制作の世界。誰でも気軽に映像を撮ることができる今。YouTubeなどのオンライン動画共有プラットフォームを通して、リアルタイムで異文化間のコミュニケーションや互いの理解が深まってゆくことが期待されます。
一方で、裾野が広がり個人の自由な発想・表現が磨かれていく映像界では、質の高まりが世界的に進行中。ものの見方、考え方の面で少し幼いとも言われる日本の若い世代が、今後どんな奥行きのある映像をみせてくれるのか、注目しています。
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