日本を代表するカルチャーのひとつであるアニメーション。
上田研究室はクリエイティブ業界をめざす学生のための立体アニメーション研究室として、観光・教育業界との協働やエンタテインメント・アート志向の高い作品制作などさまざまな制作活動に取り組んでいます。
少しとっつきにくい事柄でも、ビジュアルによる解説があればすんなりと頭に入ります。上田研究室では、観光や教育などのコンテンツをアニメーション化する取り組みを行っています。
たとえば、奈良県大和郡山市との協働事業として、郡山藩の大名行列を5分間の3Dアニメーションとして再現することにチャレンジしています。同時代の大名行列の資料を検証して衣装や行列の組み方などを詳細に作り込み、VR端末で鑑賞することで、まるで目の前を大名行列が通るような感覚を創出します。
また、教科書出版社からの委託により、小学1年生から6年生までの全学年の小学算数のデジタル教科書制作に参画。教科書のアニメーション部分を担当し、挿し絵や解説図、教科書のキャラクターが動くことによって、わかりやすく読んで楽しい教科書をめざします。現在2024年度版の完成に向けて試行錯誤を繰り返しているところです。
上田研究室ではアナログからデジタルまで多彩なアニメーション技術を学び実践することができます。コマ撮りを繰り返して完成させるストップモーションアニメーションや円筒を使って幻想的な映像を作るプラキシノスコープといった、アニメーションの原点ともいえる技法を使ったアナログ作品も制作してきました。
アナログ・デジタルを問わず、学生が制作したアニメは大阪電気通信大学選抜作品となり、学生のアニメーション映画祭として名高いICAF(Inter College Animation Festival) に出品されています。
また、アニメーションの世界観を構成する上で欠かせないのが質感表現です。ゲームキャラクターとフォトリアルな背景が違和感なくなじむように、陰影を調整してうまく合成する方法の研究など、アニメの原点から最新の3DCGまで、あらゆる技法を実践的に追究することで、まだ誰も見たことのない斬新なアニメーションの誕生をめざしています。
ゲーム技術の進化を支えるAI。絵を描きアニメーションを創作するAIも登場し、現在では廉価版のソーシャルゲームのキャラクターならAIだけでも成立します。
ただ、伏線を回収するといった大きなシナリオの構成をAIが理解できるかといえば、それはまだ不可能。真にクリエティブな領域は何かを見極め、そこに人間が注力することで、AIと人間の理想的なコラボレーションが実現しそうです。
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