KAWAI Toshiyuki
情報通信工学部 情報工学科 准教授
大学院 工学研究科 情報工学コース 准教授
工学博士
大阪大学
3次元コンピュータグラフィックスに関する研究 / バーチャルリアリティに関する研究
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高校時代からオリエンテーリング競技を始め、現在は日本学生オリエンテーリング連盟会長に。オリエンテーリングに似たロゲイニングというスポーツの普及にも注力。競技者としてもバリバリ現役です。

経験値を豊かにしてくれる
CG、VRなど高度な画像生成技術

コンピュータによる画像生成は、開発支援ソフトやデバイスの進化により、表現の高度化が進んでいます。
河合研究室では、オパールや人間の皮膚などをテーマに、物質の内部における光の散乱・吸収の具合を忠実に再現するCG技術を研究。また、VR技術を使ったユニークなシミュレータ開発も進めています。

知力×体力勝負のスポーツオリエンテーリング 
地図読みの力を鍛えるシステムを開発

河合研究室が手掛けているのは、オリエンテーリング向けトレーニングシステムの構築です。
オリエンテーリングとは、地図に従って野山や公園に設定されたいくつかの地点を巡り、フィニッシュまでの所要時間を競う競技です。走力とともに、地図を読み最も効率のよいルートを瞬時に選択して走行できるナビゲーション技術と現在地を把握するための空間認識能力がものをいいます。

開発しているのは、「テレイン」と呼ばれる競技エリアを仮想空間内に再現し、地図読みの力を鍛えるシミュレータ。走りながら地図読みをする競技中の状況に近づけるため、足踏みをすることで仮想空間内を移動できる仕組みも取り入れました。現実のテレインも想像上のテレインも再現可能。等高線地図に忠実に地形を再現する技術の確立が課題です。

オリエンテーリングは、専用の地図(O-MAP)とコンパスのみを使って指定された地点(コントロール)を通過し、フィニッシュまでの所要時間を競う競技
競技エリアを再現し、地図読みの力を鍛えるシミュレータ

車いすで駅やスーパーマーケット内を移動する体験を
よりリアルに感じられるシミュレータ

また、全く別の角度からも、シミュレータの開発を進めています。

健常者が車いす利用をヴァーチャルに体験できるビジュアルシミュレータがそれ。駅、スーパーマーケット、住宅内を車いすで移動する様子を仮想空間内に再現するもので、車いすに備わっているジョイスティックを、VRコントローラで動かしながら前後に進んだり回転したりする仕組みを採用しています。

VR の室内に実際の部屋と同じ様な家具を配置することで、よりリアルな動きを体験できる

実際に駅やスーパーマーケット内を車いすで動くとしたら、周囲に多くの人がいるのが当たり前。そこで、背景として買い物客や駅の構内を移動する人々の動きを組み込み、よりリアルな仮想空間の構築をめざしています。

さまざまな目的を持った人が雑踏の中で動く様子を、どこまで自然に再現できるかに挑戦中です。

駅・移動のシミュレーション。車いすの視点になると安全確認の必要性をより強く体感する

時間や空間がなくてもいい汗かこう!
スポーツVRはもっとリアルになっていい

VRには視覚・聴覚のみならず触覚、味覚、嗅覚まで再現できる技術も登場し、その進化が止まりません。居ながらにしていろんな豊かな体験が可能になる日も、そう遠くなさそう。
なかでもスポーツは、時間やスペースがないことがネックになって歳を重ねるごとに縁遠くなるだけに、バーチャル体験できるとうれしいものの一つです。身体的負荷と連動させる工夫を盛り込むなどすることで、健康維持やストレス解消にも役立ちそうです。

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