2019.11.13
カフェラボプロジェクトの学外研修にて『近江商人発祥の地・てんびんの里(滋賀県東近江市)』を見学しました
工学部基礎理工学科・環境科学科・建築学科の学生が、「地域連携ボランティア入門」の一環として推進するカフェラボプロジェクト(廃研究室&廃品再生プロジェクト)では、「学内の古い教室のリノベーション」「備品の再生」「ガーデンの整備」などを行う活動を2017年以降、実施しています。
現在、O号館2Fの空きクラブボックスを和風にリノベーションするため、さまざまなアイディアを出し合って検討を重ねています。
今回はそのリノベーションの参考として11月7日(日)、歴史ある日本家屋が並ぶ五個荘金堂町(滋賀県東近江市)を探訪する学外研修を行いました。
蔵が立ち並ぶ五個荘の家並
五個荘は、古来より交通の要衝で、中世以降近江商人発祥地のひとつとして発展した地域です。五個荘金堂町には、江戸時代後期から昭和初期にかけて成功して財を成した、商人の古い屋敷や庭園などが残っていて、「近江商人発祥の地・てんびんの里」として、保存活動や観光資源化(1980年代後半頃~)が進められています。
中江準五郎邸の前にて(2019年度カフェラボメンバー)
研修当日は、近江商人屋敷として一般に開放されている中江準五郎邸・外村宇兵衛邸・外村繁邸・藤井彦四郎邸など、歴史ある立派な邸宅と庭園を見学しました。
苔むした『鈍穴流』の庭園と熱心に説明を聞く学生ら
いずれの邸宅も宮大工の作で、基本的には質実剛健であまり飾り気がなく、代々にわたって建替えや修理が最小限で済むように配慮されており、近江商人の質素で倹約な気質が感じられます。
庭園は、慶応元年から今もなお人々に愛されている作庭流派『鈍穴流』の継承者「花文」の三代目によって作庭されたもので、大きめの飛石と灯篭や夏目が程よく設置され、苔むして落ち着いた品のある雰囲気が漂っていました。
土塀・土蔵が立ち並び、水郷が張り巡らされ、江戸時代にタイムスリップしたかのような町並みに、学生たちの創作意欲もますます刺激されたようでした。
今後は屋敷や庭の造作など、「近江商人発祥の地・てんびんの里」で学んだことを参考に、リノベーションにとりかかっていきたいと思います。