2020年から小学校でプログラミング教育が必修化され、情報活用能力の育成を図るためのICT環境の整備や、これらを適切に活用した学習活動の充実が求められています。ある程度自由度が高い授業が展開できるのは魅力ですが、「具体的な内容が見えづらい」「ITにあまり詳しくないので指導に不安がある」など、教育現場では対応に戸惑いの声があるのも事実です。そこで、本学の専門教員がプログラミング教育に関する小学校教員向けの講座を24日、大阪教育大学天王寺キャンパス(大阪市天王寺区)で開催しました。
講座を担当したのは島袋舞子情報教育特任講師。大阪市内の小学校管理職や教員約60人に、プログラミング教育が導入された経緯や意義、目的などを解説しました。「小学校段階はプログラミングの体験を通してコンピュータのしくみについて学ぶことが目標。今の段階で大事なことは、先生方がプログラミングを体験することです」と呼びかけました。
参加された先生方が熱心にメモをとりながら講義に耳を傾けられる中、教育プログラミング言語「ドリトル」を使って、ゲームアプリの作成もデモンストレーションしました。
大阪市立長橋小学校の先生は「教育現場ではどのように教えたらよいのかがわからず、目的もゴールも曖昧な中、不安を抱える教師が多いです。今日の講義に参加して、子どもたちにどのように教えたらいいのか、教わった子どもたちがどのように成長していくのかが見えてきました」と話されていました。
島袋講師は「プログラミングは正解がひとつではありません。子供たちが楽しく、自分が意図したプログラミングができればいいと思います」とアドバイスしていました。
本学は日本で初めてパソコンを用いた対話型情報処理環境を構築し、多人数での情報教育実践を開始するなど社会的な変化を起こしている情報教育技術に早くから着目し、全学部・全学科において教育・研究に取り組んできました。2018年度にはこれまで培ってきたノウハウをベースに、全国の初等中等教育におけるプログラミング教育をサポートする「ICT社会教育センター」(センター長・大石利光学長)を設立。AI、loT時代を迎えて情報通信分野の技術者教育や専門知識の教育が課題となる中、学校や企業における情報教育に貢献し、超スマート社会の到来に備えた人材育成に取り組んでいます。
島袋講師は「必修化を前にすでにICT教育の環境整備が進んでいる学校もあります。このような講座に参加していただくことで、プログラミング教育がスムーズに現場に導入されることを願っています」と期待を込めていました。
(本学のこの取組みは、SDGs「4」に該当します)
産業界・官公庁の方々との連携によってさらに広がる学びの世界。実社会に根ざした実のある学びで、即戦力をめざします。
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次世代テクノロジーへの学びが詰まった「寝屋川キャンパス」、医療・健康・スポーツ分野の「四條畷キャンパス」をご紹介します。
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