工業教育に携わる高校や大学の先生方が集まり、工業教育の充実・発展をめざして報告・意見交換を行う「第29回 工業教育全国研究大会」(主催:日本工業教育経営研究会、日本工業技術教育学会 後援:文科省、大阪府教委など)が7月13日(土)・14日(日)の2日間、寝屋川駅前キャンパスで開催されました。参加された約90人の先生方は真剣なまなざしでメモを取ったり質問されるなど、未来のエンジニア育成への情熱がうかがわれました。
本大会の主題は「我が国の技術・技能を支える工業教育の推進」。少子高齢化による労働力不足が社会問題化する中、日本のものづくりの未来を見据えた人材育成とその仕組みづくりが今、工業高校に求められています。そんな現状を背景に行われた大会初日は電機メーカーの実務者や工業教育の専門家らによる講演が行われました。
講演者のひとりとして登壇した工学部電子機械工学科の小川勝史講師は、「IoTの現状と将来予測、今後の人材教育のポイント」をテーマに講演。まず、「Society5.0が実現する社会とは、IoTで知識・情報がデータ共有化されると同時に、AIで必要な情報が必要な時に提供され、ロボットや自動走行車などの技術によって一人ひとりが快適に活躍できる社会である」と解説しました。さらに、IoTを支える技術としてLPWA(Low Power Wide Area)を紹介しました。
続いて今後の人材育成のポイントについても提言しました。「超スマート社会Society5.0の実現には個々の専門分野においてIoTを含むICTの知識を駆使して課題を解決できる実践力を持つ人材育成が急務であり、教育手法の確立が求められている」と強調。また、具体的な人材として「IoTの効果的な導入や利活用の推進ができる人材」「問題解決に最適なIoTシステム構築ができる人材」を挙げました。
最後に、学習支援用RT教材やIoT学修システムなどの開発について触れ、「アクティブラーニングの活動と授業での学びを連動させることで学習効果が高くなる。今後は演習に活用できる教材と学習環境が必要になるだろう」と語りました。
本大会2日目は4つの分科会による研究協議が行われました。「学会論文」の発表の後、「工業教育の活性化」や「課題研究・個性化・特色化教育」をテーマとした取り組みが報告され、盛況のうちに幕を閉じました。
産業界・官公庁の方々との連携によってさらに広がる学びの世界。実社会に根ざした実のある学びで、即戦力をめざします。
次世代テクノロジーへの学びが詰まった「寝屋川キャンパス」、医療・健康・スポーツ分野の「四條畷キャンパス」をご紹介します。
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