家の設計や大工体験、建築作品の鑑賞などを通して建築への理解を深める「なにわ建築フェスタ2019」(主催:一般社団法人大阪府建築士事務所協会、協力:大阪電気通信大学・摂南大学)が12月21日(土)と22日(日)の2日間、駅前キャンパスとアルカスホールの2会場で開かれ、工学部建築学科の学生が「建築作品展」やガイドツアー「寝屋川かるたをめぐるまちあるき」などに参加しました。
駅前キャンパスで開催された「建築作品展」では、2年生が製作した住宅のジオラマやパース(完成予想図)など約15点を展示。寝屋川市内に実在する公園近くの敷地に「水辺の集合住宅」を作ることをテーマに、機能性や快適性、協調性を追求しながら環境にも配慮した住宅作りに挑戦しました。
付近にある古墳にヒントを得て、遺跡のような外観の住宅を考案した武田剛さん(工学部建築学科2年生)は実際に建築現場で使われるモルタルを使って住宅模型を製作。古墳から出土した六角形の鏡にちなんで住宅やベンチ、防音壁などに六角形のデザインを取り入れ、訪れた子どもたちの興味や関心をひいていました。将来は建築家を目指している武田さんは「建築物は人から愛されることで長く住まわれ続けることができます。自分は将来、周囲に溶け込める建築物を作っていきたいです」と語っていました。
また、寝屋川キャンパスのリニューアル工事に伴って伐採したポプラの木を使った活動「ポプラプロジェクト」コーナーも盛況。木製のイスの温かみに触れた子どもたちの笑顔が印象的でした。イベント2日目の「寝屋川かるたをめぐるまちあるき」では、学生が寝屋川かるたに詠まれている友呂岐(ともろぎ)緑地など名所旧跡に参加者を案内しました。
駅前キャンパスに隣接するアルカスホールでは、建築学科の飯島憲一教授による建築講演会が行われ、建築に興味のある市民が熱心に耳を傾けました。飯島教授は「BIM※と題して講演。BIMの基本知識から導入するメリットなどについて解説しました。国土交通省が官民一体でBIMを推進している現況についても触れ、「2019年は建築ONE TEAMの年です」と強調しました。
続いて、安井建築設計事務所ICT室の戸泉協氏が登壇、飯島教授の解説をベースにBIMの具体的な活用事例を紹介しました。「BMIを活用すればその建物における環境(風向きや汚染物質の拡散、景観など)のシミュレーションが可能となり、動画も作成可能です。これからは発注者さんもBIMが利用できるように、私たち設計務所も提案をしていきたいです」と期待を込めていました。
※BIMとは・・・
(Building Information Modeling)の略。コンピュータ上に作成した3Dの建物のデジタルモデルに形状情報、仕上げや材料・部材の仕様・性能、コスト情報などの属性データを追加し、建築物のデータベースを設計から施工、維持管理まであらゆる工程で情報活用する仕組み。工期短縮や業務効率化、品質確保などの利点があるとされている。
産業界・官公庁の方々との連携によってさらに広がる学びの世界。実社会に根ざした実のある学びで、即戦力をめざします。
次世代テクノロジーへの学びが詰まった「寝屋川キャンパス」、医療・健康・スポーツ分野の「四條畷キャンパス」をご紹介します。
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