2021.10.07 プレスリリース

情報工学科1・2年生の学生有志が学内食堂の混雑緩和を目的としたアプリを開発しました

■本件のポイント
● 緊急事態宣言が明け、学生が徐々に戻ってくる大学構内で、特に混雑が懸念される食堂の混雑緩和を目的に、学生らが新型コロナウイルス感染症対策のアプリ開発プロジェクトを立ち上げ
● 学内食堂の混雑予報システムと、学生の流れを誘導するポイントサービスを学生たちが考案、運用
 
本件の概要
10月1日の大阪府下の緊急事態宣言解除を受けて、大阪電気通信大学では10月7日より面接(対面)授業への順次切り替えを進めています。新型コロナウイルス感染症対策を引き続き徹底する中、学生が徐々に大学構内へ戻ってくることで、学内食堂の混雑が予想されます。そこで、本学 情報通信工学部情報工学科1・2年生の学生有志22人が、いわゆる「密」状態の発生を防ぎ、学生の流れを誘導することを目的に、学内食堂の混雑度予報システムと、それに付随する生協で使用可能なポイントサービスを提供するアプリを開発しました。
混雑度予報システムは、Bluetooth端末の検知により本学寝屋川キャンパス内の2か所の学内食堂の混雑度を測定します。また、この混雑予報を多くの学生に利用してもらうため、食堂が空いている時間帯の利用には学内食堂で利用できるポイントを付与する制度を導入しました。
本件は学生発のプロジェクトであり、学生同士の自主的な繋がりにより始まり、学年の垣根を越えて学生が参加しています。学生有志から大学への提案により、本プロジェクトの大学導入を決定。全学的な取り組みとして、学内への機器設置、サーバの貸出、予算等に協力しています。
 
混雑度予報システムの概要
混雑度予報システムは大きく3つの要素から構成されます。
 
 1)食堂内に設置した複数のRaspberry Pi端末による食堂利用者のBluetooth端末の検知、暗号化、
   およびサーバへの送信 
 2)学内サーバによるBluetooth端末検知数の集計、統計モデルに基づく滞在客数の推定および将来予測
   ウェブアプリケーションによる情報提供画面のリアルタイム更新
 3)学内デジタルサイネージおよび学生保有のデバイスでの表示
 
Bluetooth機能をオフにしている、1人が複数のデバイスを持っている可能性があるため、小型コンピュータの「Raspberry Pi」でBluetooth信号を集計するだけでは、正確な人数を算出することができません。そのため、Raspberry Piが検知した端末数と、実際に食堂にいる人数を比較し、時系列予測モデルの構築を行うことで人数を推定しています。
また、未来の予報に関しては、現在や過去の値、その他の影響などさまざまな条件から算出しています。
 
プライバシーへの配慮
IoT端末(Raspberry Pi)は個人が所有するスマートフォンなど のネットワーク上の固有のIDである MACアドレスを収集します。しかしこれらの情報は即座にハッシュ関数により暗号化され、端末が特定できる状態でIoT端末内に保存され たりサーバに送信されることはありません。またサーバ内にも個人情報が残ることはありません。暗号化されたMACアドレスは、混雑状況の推定および将来予測に活用されます。またこのプロジェクトの終了後、すべての端末に関する情報は削除される予定です。
 
目的と意義
緊急事態宣言明けの、学生や教職員の安全確保と利便性の向上はもちろんのこと、活動を通して学年の枠を越えた学生同士の交流が促されることが期待できます。また、このプロジェクトにおいて必要となるスキルには、ネットワーク工学、ヒューマンインタフェース、アプリケーション開発、データサイエンスなど幅広い情報工学分野の内容を包含していることから、PBL(Project Based Learning)として学生の成長に寄与することも期待されます。
 
今後の運用について
本プロジェクトは、3月中旬頃までの実施を予定しており、その後の運用については状況を見て検討予定です。
また、本学のもう1つのキャンパスである四條畷キャンパスへの導入も検討中です。
 

 

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