8月13日(土)、14日(日)、「レスキューロボットコンテスト2022」が神戸サンボーホールで行われ、本学の自由工房から救命ゴリラ‼チームが出場しました。決勝にあたるファイナルステージへ進出し、スピーカーを務めた土橋 由佳子さんがベストプレゼンテーション賞を受賞しました。
本競技会は、大規模都市災害における救命救助活動を題材としたロボットコンテストです。このコンテストの内容には、レスキューロボットを実現するために重要な技術的エッセンスである『遠隔操縦技術』、『対象物をやさしく扱う技術』、『複数のロボットの協調技術』等が盛り込まれており、さらに人間の操縦技能やチームワークも重要な要素です。
地震で被災した建物内を模した実験フィールドにおいて、要救助者に見立てた人形(ダミヤン)をロボットによって安全かつ迅速に救助することを目的にした競技で、競技ポイントと審査員ポイントを総合的に判断して各賞が与えられます。
ベストプレゼンテーション賞は本競技会における主要な6賞である、レスコンアニュアルプライズのうちの一つ。2006年の初参加から12年目となる今回の受賞で、救命ゴリラ‼チームはレスコンアニュアルプライズのすべてを受賞したことになります。
過去の受賞記事:
レスキュー工学大賞・ベストパフォーマンス賞受賞
https://www.osakac.ac.jp/news/2010/400
ベストロボット賞受賞
https://www.osakac.ac.jp/news/2018/1512
今回救命ゴリラ‼チームが製作したロボットは4体あり、目的別に4つの機体を操作し救助活動を行います。正確なダミヤン様態の判定、階段での機体のサポート、可動式ベッドによる搬送時の負担軽減の三点を追求し、「ロボットと人間の連携によるやさしい救助」を実現しました。
「自由工房からベストプレゼンテーション賞はまだ取れていないと入部先生(電子機械工学科 入部正継教授)から聞いていたので、初の受賞を目指して何度もプレゼンの練習をしました」と土橋さん。プレゼンする姿を動画に撮り言葉の強弱や読む速度を確認したり、実際にプロジェクターやマイクを使ってプレゼンを行い、先輩や先生にチェックしてもらったりと努力を重ねました。効果的なプレゼン資料の作り方を調べたことや、テーマパークでのアルバイト経験から人前で話すことに慣れていたことも、今回の受賞に功を奏したと言います。
土橋さんは、教職課程の授業も履修中。「授業とロボット製作の両立は大変で、活動に参加できないこともありました。ですが、チームメンバーからロボットそれぞれの役割やアピールポイントなどを教えてもらいプレゼンテーションに活かすことができました。救命ゴリラ‼チーム全員の力で取れた賞です」と笑顔で話してくれました。
今後の目標は、「今回身につけたプレゼンテーションの技術を後輩に伝えること」。今までは高い壁だったベストプレゼンテーション賞の受賞に、今後も貢献できるように尽力したいと教えてくれました。
本学自由工房では、学生による「モノづくり」を支援しています。学生の日々の努力が今回のような成果に結びつくようこれからもサポートしていきます。