2025.10.02 総合案内

野辺山宇宙電波観測所で45m電波望遠鏡を利用した観測実習を行いました

9月26日(金)~28日(日)の3日間、日本の電波天文学の「聖地」である国立天文台野辺山宇宙電波観測所(長野県南佐久郡)で45m電波望遠鏡を使用した観測実習を行いました。
 
この実習には、共通教育機構数理科学教育研究センター 前田郁弥講師と情報通信工学部通信工学科 柴垣佳明教授の引率の下、工学部基礎理工学科※の学生3人と情報通信工学部通信工学科の学生4人の計7人が参加しました。
 
今回の観測実習は、生まれたばかりの星が輝き始めた領域(HII領域)に付随した分子雲中のアンモニア分子からの輝線を45m電波望遠鏡で観測することにより、分子雲がどこにどれだけ存在し、また、それがどのような物理状態(温度や密度)にあるかを調べることを目的としています。
 
この実習に先立ち、9月17日、事前学習を4時間行い、観測実習に備えました。事前学習は、前田講師から、実習の狙いと概要、天文学の基礎知識、観測輝線と観測天体、観測装置概要の説明があり、実習準備として観測指示書の作成を行いました。
 
実習1日目は、野辺山宇宙電波観測所の西村淳所長による望遠鏡や装置の詳細な説明を受け、実際に45m電波望遠鏡を使った周波数23~24GHz帯に輝線を多数もつアンモニア分子の観測を実施しました。また、約60km離れたJAXA臼田宇宙空間観測所にある直径64mパラボラアンテナを見学しました。2日目は、1日目に収集した観測データの解析を行い、3日目は朝3時から朝7時まで45m電波望遠鏡を使った2回目のオリオン分子雲の観測を行い、貴重なデータを得ることができました。
 
参加した学生からは、「初めて電波望遠鏡を使用して自らで観測、解析を行い実際の研究に参加することで、非常に勉強になりました。滅多にない機会だったので参加できてとても良い経験になりました。また機会があればぜひ参加したいです」、「45m電波望遠鏡の実物を目前にし、その圧倒的な規模に驚きました。観測時間を延ばすほど雑音が減る原理を観測を通じて体験でき、理論と実測が一致する瞬間に感動し、電波天文学の魅力を感じました」、「観測的手法に基づく研究の流れの一端に触れることで、自分の研究室選びの参考、そして卒業研究のイメージを掴むことができました」、「実際にアンテナを操作して観測できたことが印象的でした」、「観測装置を間近で見ることができ、ここまで経験できるとは思わなかったです」「観測やデータ解析に興味を持ち、卒業研究でも続けてみたいです」などの感想があり、野辺山宇宙電波観測所での観測実習で新たな領域の学びを獲得したようです。
 
※2024年4月より工学部基礎理工学科数理科学専攻へ

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