12月10日(水)、東京電機大学 理工学部 武政誠教授を講師に迎え、特別講演会「フード3Dプリンタによる食感創造と食感AI分析」を開催しました。
本講演は食品製造学の授業の一環として実施され、食品の「おいしさ」を決定づける重要な要素である食感に着目し、フードテック分野における最新の研究動向とその将来展望について理解を深めることを目的としています。
講演では、フード3Dプリンタを活用することで、従来の調理法では実現が困難であった食品構造を設計し、これまでにない食感を創造できる可能性について紹介されました。特に、高精度な造形と意図した食感を実現するためには、フードインクのレオロジー特性(流動性や変形挙動)を精密に制御することが不可欠である点について最新の研究成果を交えて解説されました。
また、従来の食品開発が官能評価に大きく依存してきた現状に対し、客観的かつ定量的な評価手法として、ロボットによる食感ビッグデータの構築と、それらを基にしたディープラーニングを用いたAI食感分析の手法が紹介されました。さらに、スマートフォンの顔認識技術を応用し、咀嚼挙動のデータから肉質を判別する技術など、多角的なアプローチによって従来の解析・評価法を上回る可能性を持つ研究事例が示されました。
当日は食品製造学の学生約90人に加え、教員も参加してフード3DプリンタやAI技術が切り拓く食感研究の最前線と今後の展開について理解を深める、学びの多い有意義な講演会となりました。