2023.07.18 イベント

国際シンポジウム「ゲームスタディーズとクリエーションの現在」を開催しました

7月17日(月・祝)、グランフロント大阪(大阪市北区)で多くの人の日常生活や現代社会に溶け込んでいるゲームについて考え、語り合う国際シンポジウム「ゲームスタディーズとクリエーションの現在」(主催:VisLab Osaka/大阪電気通信大学)を開催しました。
 
シンポジウムでは総合情報学部ゲーム&メディア学科 原久子教授による全体進行のもと、ゲーム研究を専門とする研究者によるゲームの歴史や最新の動向、ゲームサウンドの実務者であり研究者の視点を通してゲーム制作について論じられました。
トークセッションでは「ゲームスタディーズとクリエーションの今」について活発な意見が交換されました。会場を訪れた参加者はメモを取りながら白熱する議論に真剣に耳を傾けていました。
 
第1部では総合情報学部デジタルゲーム学科 森善龍特任准教授が登壇。7月14日から3日間にわたって京都市内で行われた日本最大級のインディーゲームの祭典「BitSummit」への出展報告を行いました。森特任准教授は「BitSummitは制作者とユーザーの距離が近く、和気あいあいとしたイベントでした。学生本人がゲームについて説明するので自覚と責任感が生まれ、非常に良い経験になったと思います」と振り返りました。
さらに「私個人が思うところとしては、ゲームは”技術とアートが融合”したものであり、その結果としてユーザーに”疑似体験”を提供します。本学は技術系大学ですので、技術者寄りの教育が軸となっていますが、さらに外部とのゲームジャムなどを活用し、表現者としてのエッセンスを取り入れる工夫なども行っていきたいです」と展望を語りました。
 
第2部では総合情報学部ゲーム&メディア学科 山路敦司教授が登壇。「ゲームミュージックとサウンドデザインにおける没入的構造」と題して講演しました。ゲームサウンドの構成要素やゲームサウンド音源の変遷を解説し、「時代とともに音が変わってきましたが、ゲームでしか実現しえない独自性があります」と強調しました。
  
学外からは、東京大学 吉田寛准教授とアーティストのジェレミー・コルティアル氏(仏・リヨン在住)を招き、それぞれの専門分野からとらえたゲーム研究についてご講演いただきました。
 
吉田准教授はメタゲーミングをキーワードにゲーム文化の多様性を専門にする研究者が増えていることに触れ、デジタルゲームの3つのスペース(3-Dスペース、スクリーンスペース、プレーヤースペース)について解説。「これらの3つのスペースで起こっている現実に目を向け、プレーヤースペースの記録と保存が重要です」と呼びかけました。
 
コルティアル氏は子どものころ日本のゲームにインスパイアされた経験が現在の活動の原点になったことを流ちょうな日本語で披露。さらに、数々のワークショップに出展したインスタレーションや他のアーティストと共同制作した作品を動画やスライドで上映しました。
 
続いて4氏によるトークセッション「ゲームスタディーズとクリエーションの現在」(コメント・通訳:徳山由香氏)が行われました。
 
表現者としてゲームを活用したり、音を使って新しいものを生み出したりする大切さなどについて意見交換しました。
さらに、「ゲームを楽しみたい、作りたい」の前にある“ハッキングするカルチャーの定着感”についても議論が交わされました。

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