第35回電気設備学会で、工学部電気電子工学科 濱田俊之准教授が東知希氏(2024年3月 大学院工学研究科修士課程修了)と連名で発表した研究論文で学術部門学術奨励賞を受賞しました。
一般社団法人電気設備学会は、電気設備に関する調査研究、標準の調査及び立案、学会誌・研究報告・図書の発行、研究発表会・講演会・講習会・見学会の開催、産学協同のもとに人材の育成、国内外関係機関との交流及び協力、功績者の表彰、その他学会の目的に沿ったさまざまな活動をしています。
受賞は「太陽電池モジュール内のバイパスダイオードの故障特性が焼損に与える影響」として、2022年に電気設備学会論文誌に掲載された論文が評価されたためです。
この研究論文では、太陽電池モジュール(太陽光パネル)内にあるバイパスダイオードが故障したとき、故障したバイパスダイオードの電気的特性がその後の太陽電池モジュールの発熱・焼損に与える影響を実験によって明らかにしました。
なお、バイパスダイオードとは太陽電池モジュールの中に設置されています。太陽電池モジュールの一部に影がかかったとき、影で覆われた太陽電池では電力(エネルギー)が消費されてしまい発電量の低下と局所発熱(ホットスポット)が起こります。バイパスダイオードは、太陽電池モジュールの一部が影に覆われたとき、影がかかった部分への電流をバイパスダイオードに迂回させることで発電量の低下を最小限に抑え、太陽電池のホットスポットも防ぎます。また、太陽電池モジュール内の電気配線に不具合が生じたときも、発電量の低下を最小限に抑えることができる保護デバイスです。
しかし、太陽電池モジュール内のバイパスダイオードが故障すると、故障したバイパスダイオードが発熱・焼損する事例が問題となっており、この成果は太陽光発電システムの焼損故障対策に対する一指標になることが期待できる点が高く評価されて今回の受賞となりました。
濱田准教授は「この研究論文は2021年に本学に着任して得られた最初の成果であり、当時学部生だった東さんら研究室の学生と1から装置を立ち上げて実験し、研究成果を得ることができた思い出深い論文です。このような評価をいただけたことを大変嬉しく思います。今後、この研究結果を活かし太陽光発電の安全性向上に役立つ研究活動を続けていきたいと思います」と話しました。
※7月の電気設備学会誌 第35 回部門別学会賞参考の経過に掲載される予定です
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