2025年1月15日(水)から20日(月)にかけて、タイ・バンコクのチュラーロンコーン大学で開催された2025 7th International Conference on Biomedical Technology (ICBMT2025) で総合情報学部情報学科 登尾啓史教授がBest Presentation Awardを受賞しました。
今回の論文では、ストーマ保有者が在宅でストーマ装具の写真をスマートフォンで撮影し、それをインターネット経由で機械学習データベースにアップロードすることで、そのストーマ装具が交換時期を迎えているかどうかを判定するシステムを製作しました。ストーマ装具の交換時期の判断は、数少ない高度医療病院にしかおられない専門看護師しかできないことから、本システムは在宅のストーマ保有者の生活の質を向上させる役割を果たすものと期待しています。
特に、ストーマ保有者は、デジタル機器の操作に不慣れな高齢者が多いことから、撮影した写真の照明条件が良くなかったりピントがぼけたりすることがあります。しかし、そのような場合でも現在の実験では、交換しない時期は74%、交換する時期は96%の認識率で交換時期の推定ができています。
今回の受賞を受けて登尾教授は、「画像認識と機械学習を工夫して、知識データベースをより強化し、ストーマ装具についての適切な指導を受ける間もなく退院する患者の生活の質向上を支援したい」と今後の抱負を述べました。
■学会名:2025 7th International Conference on Biomedical Technology (ICBMT2025)
■受賞名:Best Presentation Award
■論文名:Determining When to Replace a Stoma Faceplate Using Image Processing and Machine Learning
※ストーマとは手術によっておなかに新しく作られた、便や尿の排出の出口のこと。人工肛門や人工膀胱などの種類があります。