2月20日(木)、今年度で退職される情報通信工学部通信工学科 前川泰之教授の最終講義が、寝屋川キャンパスで行われました。
前川教授は、1985年に大阪電気通信大学工学部通信工学科講師に就任されて以来、本学の教育・研究に多大な貢献をされてきました。
本学の多くの学科では、年度末に教員の退職に際して、通常講義とは別に「最終講義」と題した特別講義を開催しています。この日も多くの在学生、卒業生や教職員が、恩師の最後の講演を聴講するため出席しました。
講義では「長年にわたる衛星通信研究施設での教育研究を振り返って」をテーマに、衛星通信研究施設での研究活動の歩みや共同研究での成果、電波伝搬研究での課題など、これまでの研究への取り組みと得られた結果について紹介しました。また、教育活動で残したものとして、衛星通信実験の経験を活かし、無線通信業務や実際の運用に関する知識を授業で伝えることができたことを挙げました。その結果、多くの無線従事者や免許保持者を育成し、さらに衛星通信研究施設の活動により無線設備の運用・保守・点検に関する実務的なスキルを学生に伝えてきたことを話しました。また、情報化の波が押し寄せる中でも、工学的な原理や基本をしっかりと教授することに力を入れ、時代が変化しても基本的な知識を身につけることの重要性を伝え続けたことを話しました。
最後に、学生たちに贈る言葉として「AIが進化してもAIに学習させるのはあくまで人間です。『AIに負けるな!』という言葉を胸に刻み、自分でよく考えて活動していってください。また、人生には運・不運がつきものですが、「運も実力のうち」と言われるように、努力を続けることでチャンスをつかむことができます。努力しない人には運は訪れません。見る人は必ず見ています。だからこそ、先輩後輩や友達を大切にし、困難を切り抜けていってください。理論と直観、両方が大切です。右脳を駆使し、柔軟かつ大胆な発想で未来を切り開いてください」と伝えました。
質疑応答では、「40年間データを取り続けられましたが、そのデータ管理はどのようにされているのですか」という質問に対して、前川教授は「現在はUSBで管理しています。莫大なデータはHDがあれば保存可能で、後世にデータベースとして残しています。便利な時代になり非常にありがたいですね。以前に比べて、データ管理はずっと楽になりました」と答えました。
講義終了後には、本学大学院の学生から花束贈呈が行われ大きな拍手が送られました。
■前川教授のコメント
「皆さん、本日はお忙しい中、お集まりいただきありがとうございました。40年間の研究生活は、山あり谷ありでした。しかし、40年続けても未解決の問題はまだまだあります。論文発表等の戦いはこれからも続きますので、また衛星通信研究施設にお邪魔したいと思います」
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