8月27日(水)から30日(土)の4日間、金沢工業大学(石川県野々市市)で開催された「2025年電気学会 電子・情報・システム部門大会」で、磯村怜央さん(大学院 医療福祉工学研究科医療福祉工学専攻2年 松村研究室)、倉田悠司さん(同専攻2年 同研究室)が優秀ポスター賞を受賞しました。
本大会は、一般社団法人 電気学会が主催する大規模な年次大会で、電子・情報・システム分野における最新研究発表や情報交換を目的としています。主に大学や企業に所属する研究者や技術者が集い、口頭発表、ポスター発表、講演などを通じて、当該分野の発展に貢献する交流の場となっています。
この優秀ポスター賞は、学生ポスターセッションにおいて特に優れた研究成果を発表した学生に贈られるもので、今回の大会では116件の発表の中から23件が選出されました。
研究発表の内容は以下の通りです。
■優秀ポスター賞
テーマ:「最高・最低血圧の連続的長時間モニタリング~較正法の検討~」
磯村怜央(大阪電気通信大学大学院)
概要: 本研究では、血管系疾患の早期発見・予防を目的に、心電計と脈波センサを一体化したネックバンド型血圧測定デバイスを開発しました。本デバイスは心電図と光電脈波の計測に基づき血圧を推定、非侵襲かつ連続的なモニタリングを可能とします。本発表では、日常生活環境における実用性を検証するため約 5 時間の血圧モニタリングを実施し、較正間隔の評価を行いました。その結果、本システムはカフレス血圧計に関する IEEE 規格に準拠し、日常生活下での有効性が示唆されました(較正間隔:約 3 時間)。
テーマ:「スマートデバイスによる歩行時の連続的血圧と身体活動強度の関連の検討」
倉田悠司(大阪電気通信大学大学院)
概要:運動に伴う血圧上昇が大きいほど、将来的な高血圧発症リスクが高まることが示唆されています。本研究では、心電図、光電脈波、加速度センサを一体化したスマートデバイスを開発し、歩行中における血圧上昇と身体活動強度を連続的に推定する方法を提案しました。実験の結果、歩行時の血圧上昇を定量的に評価できる可能性を示しました。
■受賞学生のコメント
磯村さん「このような賞を頂き、大変光栄に思います。多くの方にご聴講いただき、発表や質疑応答を通じて有意義な意見交換ができたことが、今回の評価につながったと感じております。本研究では、計測や解析に多くの時間を要し苦労しましたが、これまでの発表で頂いた助言を踏まえてポスターや内容を工夫したことが成果につながったと思います。日頃よりご指導・ご支援くださっている先生方や仲間に深く感謝し、今後も本システムの実用化に向けて精進してまいります」
倉田さん「研究室の先輩方に続いて受賞できたことを大変光栄に思います。本研究では、推定精度の向上を目指して新たな手法を提案しました。データ処理の複雑さに苦労しましたが、文献調査を重ねることで精度の高い方法を構築することができました。研究室での意見交換や先生方からのご助言も大きな支えとなりました。今後は今回のシステムを基盤にデータ収集を進め、血圧と身体活動の関係をさらに明らかにしていきたいです」
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