8月27日(水)から29日(金)の3日間、神奈川工科大学(神奈川県厚木市)で開催された「LIFE2025」で、武部奈樹さん(大学院 医療福祉工学研究科医療福祉工学専攻2年 新川研究室)がバリアフリーシステム開発財団奨励賞ファイナリストを受賞しました。
「LIFE」は、日本生活支援工学会・日本機械学会・ライフサポート学会による連合大会であり、それぞれの学会の特色を活かした運営が行われています。
今回受賞した「バリアフリーシステム開発財団奨励賞」は、ライフサポート学会が年次大会において優れた論文を発表した会員を対象に授与するものです。対象者は学生に限らず、社会人を含めた35歳以下の学会員とされています。
研究発表の内容は以下の通りです。
テーマ:「複数の触覚情報提示を備えた立体コマを用いたテーブルゲームの開発」
武部奈樹さん(大学院 医療福祉工学研究科 医療福祉工学専攻2年 新川研究室)
概要:本研究では、視覚障がい者と健常者が同一のルールで平等に遊戯できるよう、形状・触覚テクスチャ・振動の3種類の情報を同時に提示できる立体コマを用いたテーブルゲームを試作した。各コマには形状や手触り感(触覚テクスチャ)に加えてRFIDタグを内蔵し、複数の触覚情報を組み合わせている 。プレーヤは前腕に装着した2つの振動子を介して、RFIDタグの情報を「撫でられているような感覚(錯触覚)」として受け取り、視覚に頼らずにコマの種類を識別することができる。これにより、視覚障がい者と健常者が同条件でゲームを楽しめる環境の実現を目指した。
武部さんは「ご指導いただいた先生方、研究に協力してくれた仲間、そして研究に関わってくださったすべての方々に心より感謝しています。自分の研究が評価されたことに驚くとともに、大きな喜びと今後の研究への新たな意欲を感じています。研究を進めるうえでは、実験への協力や先生方からの助言を直接いただける体制、また研究に必要な物品や設備が整っていることが大きな支えとなりました。今回の研究では、開発したゲームシステムの有効性を示すことができましたが、これはまだ第一歩です。今後は、視覚障がいのある方々に実際に遊んでいただき、操作性やルールの分かりやすさだけでなく、『楽しさ』や『没入感』といった感性的な側面も含めて、より完成度の高いゲームシステムの開発を目指していきたいです」と意気込みを語りました。
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