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紀要(2020年度)

MERI Activity Report (2020 Vol.21)

1.巻頭言(全文掲載)

メカトロニクス(Mechatronics)という言葉は1969年に安川電機の技術者によって出願された、機械装置(mechanism)と電子工学(electronics)の2つの技術の融合を意味する和製英語です。この言葉はソニーのウォークマン(Walkman)などと同様に、和製英語でありながら英語辞典「Oxford English Dictionary」に掲載されるなど、世界中で一般的に使われる技術を示す言葉として広く認められています。

メカトロニクスは、21世紀になって20年を超えた現在、mechanismとelectronicsだけではなく制御(control)、情報(information)、計算機(computer)などの新しい技術分野を取り込んだ形へと発展し、その応用を含めた総合的な技術体系として発展しています。下の図はK. Craigが1995年にアメリカ機械学会で示したメカトロニクスの技術体系です(Ref.1)。このようにメカトロニクスは要素技術だけでなく、製造業から航空宇宙、医療分野などの応用先に至るまで幅広く包含する技術領域へと発展を続けています。近年では「持続可能な社会(Sustainable society)」を実現するための持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)が国連から示されていますが、このSDGsを可能にするのは、複数の技術領域の統合(system integration)を可能にするメカトロニクスであるのは間違いありません。このようにメカトロニクスは未来に向けて多くの可能性を秘めています。

本学メカトロニクス基礎研究所は、前身であるメカトロニクス基礎研究施設の設立以来20年に渡り、機械工学基礎/計測制御・ロボティクス/バイオエンジニアリング/電気・電子・情報/エネルギー・環境工学の5部門の研究体制で研究・教育活動を行っています。現在では30名を超える研究員と大学院生によって研究を行っており、その成果は論文誌を含む各種著作物の発刊や学術講演会学会での発表などにより公表されています。また、学外の著名な研究者らによる講演会を開催するなど、研究の活性化と学生の教育にも役立てています。本冊子はこのような研究活動の2020年度の内容をまとめたものです。読者の皆さまに興味を持って読んで頂けましたら幸甚です。

メカトロニクス基礎研究所 所長 入部 正継

“Many in the field have adapted Kevin Craig’s definition of
mechatronics: where mechanical, electronic, control, and
software engineering all meet.”

Ref.1) Brown, A. S., “Who Owns Mechatronics?” ASME. Mechanical Engineering.
June 2008; 130(06): 24–29. https://doi.org/10.1115/1.2008-JUN-1

2.組織説明(以下、目次のみ)

3.共同研究報告

4.共同利用報告

5.講演会

6.研究報告

  • ピエゾフィルムを用いたアクリル板中の欠陥検出に関する基礎的検討(井岡 誠司、井上 智彰、西口 聖)
  • スクロール圧縮機スラスト・スライド軸受の強制給油を考慮した潤滑特性(阿南 景子、中田 亮生)
  • 外科手術ナビゲーションシステムにおける計測と制御に関する研究(西 翔瑠、島田 ジュリオ、登尾 啓史)
  • HOT患者支援のための酸素ボンベ搬送用移動体ロボットに関する研究(入部 正継、遠藤 玄、小熊 哲也)
  • 人間と同等の表現力を有する16自由度双腕マニピュレータ開発(入部 正継、三村 祐希也、鄭 聖熹、吉田 浩治、衣笠 哲也)
  • 受動的動歩行の原理を応用した脚歩行機械の設計論に関する研究(入部 正継、浦 大介、大須賀 公一、衣笠 哲也)
  • 組み込みシステム向け密結合マルチコアプロセッサの利用技術(南角 茂樹)
  • ヒトの口腔機能計測システムの高度化に関する研究(新川 拓也、藤川 智彦、橘 克典、西 恵理)
  • エラストマー素材を用いた補装具の開発(小柳 磨毅、成 俊弼、松尾 高行、井上 泰博、今高 康詞)
  • 電源環境シミュレータとリアルタイムシミュレータを組み合わせた交直変換器特性解析(伊與田 功、伊藤 義道)
  • 奇数シフト数列と超増加数列を用いる修正ナップザック暗号の低密度攻撃に対する安全性評価(佐藤 南、村上 恭通、境 隆一)
  • 公開鍵暗号の格子基底縮小アルゴリズムを用いた攻撃に対する安全性評価(境 隆一、村上 恭通)
  • ダム湖における水質保全と浄水場等の効率的な集砂に関する研究(中田 亮生、中原 忠義、齊藤 光悦、内藤 信二、岩松 裕二、南出 拓、山岸 真孝、井上 隆行、春日井 健吾、野本 真広)
  • 機械学習を用いたルームエアコンのエネルギーシミュレーション(添田 晴生、森 幸治)
  • ラズベリー果実の最適な自動収穫ロボティクス研究(入部 正継、辻本 駿祐、徳田 献一、小堀 亮、多賀 大輝、齊藤 安貴子)

7.学術発表論文(業績)一覧

8.共同研究装置・共同利用装置一覧

9.編集後記(発行:2021年10月1日)

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