工学部建築学科

2021.08.03

建築学科3年生「建築材料・構造実験」の授業で、木材の曲げ実験を実施しました

建築学科3年生の「建築材料・構造実験」の授業で、木材の曲げ実験を行いました。
 
この実験演習では、A班とB班に分かれて、万能試験機を用い木材に力を加え、たわみや破壊の様子、力と変形のグラフから、木材の曲げ変形性状を観察しました。
 
 
力を加えた試験体は、初めは鉄筋コンクリートや鋼材の梁と同じように加力と変形が直線関係で進みます。これを弾性変形と言い、この段階では除荷すると元の健全な状態に戻り、何度でも加力に耐えることができます。継続して加力を続けると、木材の梁はミシミシと音を立て始め、段々と試験力に対する耐力が伸びなくなって来ました。これは試験体内部で木材繊維の破断が進んでいるからで、この段階まで来ると除荷しても元の健全な状態には戻りません。外観も支点がめり込んで来ました。そしてさらに加力を進めると、試験体は限界が来て、大きく亀裂が生じました。
 
 
A班で使用した木材は、試験体側面の軸方向に年輪の芯があったために、そこから滑るようにせん断破壊を起こしました。
 
 
また、B班で使用した木材は、試験体に年輪の芯はなく、年輪はミルフィーユの様に重なった状態でした。試験はA班の時と同じように進行し、最後は大きな音を立てて一般的な曲げ破壊を起こしました。
 
 
 
試験結果の破壊状態は「せん断破壊」と「曲げ破壊」と異なる性状でしたが、いずれの試験体も90~100kN(9~10t程度)と十分な耐力を有していることが確認できました。ただ、鉄筋コンクリートや鋼材などの工業製品と違い、天然の木材の場合は材料の取り方によって加力時の性状が異なることを勉強しました。実験後には、近くで木材の状態を観察し、亀裂や断面の変化、木材の傾きなどを写真やスケッチにおさめました。
 
 
また、昨年度の実験の際の試験体と比較して、木材それぞれの性質や切り方、弱点により、破壊の様子が異なることを実感しました。
 

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