夏季休暇期間を活用し、総合情報学部 デジタルゲーム学科とゲーム&メディア学科を対象とした入門編ゲームジャムが実施されました。両学科から併せて42名の参加者が参加し、デジタルゲーム学科のゲームデザイン研究室(森善龍 特任准教授)とデジタルエンターテイメント研究室(中根康之 准教授)の3年生の学生6名がその運営を行いました。
「ゲームジャム」とは短期間でITエンジニアなどが技術を競い合う「ハッカソン」(HackとMarathonを掛け合わせた造語)のゲーム制作版です。マッチングされたチームメンバーと短い期間でゲームの企画立案から制作までを行います。
本イベントは9月11日(日)から9月15日(木)の5日間、オンライン上のDiscordサーバーを利用し実施されました。
今回は入門編と定義されている通り、チームでのゲーム制作経験がまだ浅い1~2年生を対象としています。期間中はゲーム制作に関係する入門レベルの各種勉強会が6個ほど開催され、興味のある分野に学生たちが自由に参加し、新しい知識を学びながらそれを制作に活用していました。
初心者向けのゲームエンジンの講習会
チーム作業におけるデータ共有の勉強会
ゲームジャムの今回のテーマは「しんせんな企画」。各チームはそのテーマから自由にゲームや遊びを解釈し、企画立案と実際にそのゲームの制作を行いました。
設定された日中の時間以外にも活動する意欲的なチームも多く、昼夜を問わず各チームで作業が行われ、最終的に8つの企画と6つのゲームが発表されました。
チーム1:第【マッシブーン】星
兵士を導いて邪神を倒すタワーオフェンス型ゲーム「邪神戦線」
※ゲームの企画のみ
チーム2:産地直送!5倍役満サンドウィッチ
不規則な物理挙動に支配されたキャラクターで行う対戦ゲーム「振戦組!」
※ゲームの企画のみ
チーム3:freshmeeeeeeen
襲い掛かる傷野菜たちをバッタバッタとなぎ倒す無双ゲーム「新鮮組 - カレーを守れ!- 」
チーム4:行けたら行く
銭湯を支配した宇宙人をイスで押して茹でタコにしろ!「侵略銭湯〜 宇宙人さん、そこをドいてもらえませんか?〜」
チーム5:元田んぼ5兄弟
ライバルを倒して卸値を吊り上げろ!魚同士が戦う格闘ゲーム「戦え!サカナくん」
チーム6:E5
新鮮ゲージをキープして走り抜けるランアクション「それゆけ!野菜串!」
チーム7:イカ娘 インクダービー
様々な「しんせん」ルートでイライラ棒!急に始まる謎のクイズ!「SHINSEN ROAD」
チーム8:Möbius
供物を探し神饌(しんせん)せよ!幽霊が近づくと画面が振戦しだすホラーゲーム「幽廻」
短期間でしたが例年に増してしっかりとゲームの要素を実装出来たチームも多く、皆さん非常に良い経験になったようです。
イベントの取り回しや参加学生へのサポート活動等、運営はデジタルゲーム学科の3年生の学生で行われました。
今回運営として参加したデジタルゲーム学科 佐野翔さんは、チーム制作におけるデータ共有の方法などの勉強会を担当。またゲーム制作期間においては参加学生からの技術的な質問に対し適時アドバイザーとして活躍していました。「1年生の頃に自身が参加した入門編のゲームジャムに、今回は運営として参加させて貰った。自身は大学に入ってからプログラムを学び出した1人。今まで学んだ知識で勉強をし始めたばかりの後輩のサポートが出来たのは自信にも繋がった」と語ってくれました。
デジタルゲーム学科 佐野 翔さん
本ゲームジャムを主導したゲームデザイン研究室の森善龍 特任准教授は「入学して間もない学生がアクセスできるチーム制作イベントとして夏季休暇期間に入門編のゲームジャムを行っている。完成とまではいかないにしても、例年にも増して高い完成度の作品が多く見られた。個々人の技術がまだ足りなくてもチーム制作では思わぬ化学反応が起きる場合は多々ある。今回イベントに参加した学生はチーム制作の大変な面と共に、楽しい面を知れたのでは」と語ってくれました。
デジタルゲーム学科、ゲーム&メディア学科では長期の学休期間におけるゲームジャムを定期開催しています。授業で培われる基礎力、課外活動で培われる実践力、チーム制作で培われるコミュニケーション力など、様々な技術を高め社会におけるゲーム制作の価値を引き続き模索していきます。
在学生でゲームジャムに興味がある方は、誰でも参加が可能です。また参加経験者は将来的に運営サイドで参加することで新しい学びを得ることが出来ます。興味がある方は是非一度参加してみてください。