12月27日(月)、本学総合情報学部ゲーム&メディア学科の木子香准教授研究室の学生が、四條畷市のイベント「親子で遊ぼう!展示ホール開放デー『盤すごろく遊び』」に参加しました。会場となった四條畷市立公民館に小学生と保護者らが集まり、木子ゼミの研究テーマである古代盤上遊戯「盤双六」に挑戦。学生から対戦ルールを教えてもらった子どもたちは双六に熱中し、駒(コマ)の音を響かせながら白熱した戦いを繰り広げていました。
同イベントは「冬休みに入った子どもたちに遊びの場を提供し、様々なゲームを通して親子で楽しい時間を過ごしてもらう」ことを目的に企画され、遊戯史の研究に取り組む木子准教授研究室に作品の出展協力の依頼をいただきました。
紀元前のエジプトを源流とする「盤双六」は3世紀頃に中国に伝えられ、日本には約7世紀ごろに伝来。「日本最初のボードゲーム」として貴族から庶民まで幅広い層に広がりました。
今回出展した盤双六は木子研究室で保存されている江戸時代の作品です。黒柿が素材の盤と、動物の骨で作られたサイコロ、象牙や黒檀で作られた白黒の駒(コマ)、竹筒で構成されたセットを出展しました。
会場で子どもたちのサポートを行ったゲーム&メディア学科4年、内山侑真さんと鈴木直人さんは「研究室では3Dプリンターを使って古い盤の復元や修理を行っています。盤双六は色々なルールがありますが、今回は子どもたちにもわかりやすい『柳』という簡単なルールで遊んでもらいました。楽しんでくれたようでよかったです」と話していました。
木子准教授は「古代は呪術としても用いられた盤双六は人間社会と深い関わりがあります。ゲームの途中まで劣勢でも最後に逆転勝利することが多々あり、『最後まであきらめてはならない』という人生の教訓にも通じます。デジタルゲーム世代の学生たちが古文書を解析してゲームのルーツや歴史を知ることはとても意義深いです。将来、彼らがゲーム開発する仕事に就いた時、多くの人に受け入れられる厚みのあるゲーム作りができることを願っています」と期待を込めていました。