技術者、研究者の仕事は専門分野間の複合化が進み、他分野の専門能力をもつ人との協働が不可欠となっています。本プロジェクトでは、チームで仕事をする上で特に必要となる他分野の人と協働するための能力を身に着けることを目的としています。新しい製品を創作していく際には、必ずしも解が一つでない課題に対して、種々の学問・技術を利用して、実現可能な解を見つけ出していくことが必要となりますが、プロジェクトを通じてその意義と必要となる視点を理解します。
学生たちは異なる学科の学生とチームを構成し、異分野の知識と技能をもとにしたプロジェクト活動を行いながら、技術者としてのチームワークとモノづくりを学んでいます。
調査研究テーマは生物模倣技術による新しい製品の開発。5つのチームに分かれてプロジェクト活動を実施し、6月21日(水)に中間発表会が行われました。
12月の最終発表会にむけ、学生たちは研究テーマ決定の過程や、研究計画等の発表に挑みました。
5つのチームのテーマは以下の通りです。
「蜘蛛の巣のようなレーザーセンサを用いた防犯装置」
「コウモリが扱う超音波を利用した安全装置への応用」
「ヒトの指の模倣」
「オオオニバスの葉脈構造を用いたゴミ回収機の作製」
「車内に取り残されている人の感知~コウモリの超音波を用いた人探知~」
どのチームも安全性からコストに至るまで幾度となく討論を重ね、今回の中間発表に至りました。中にはバスへの安全装置装備義務化に対応する装置の開発など社会問題の解決をめざした発表もありました。
質疑応答では、耐久性や実現可能性など、他チームの学生や教員が積極的に質問し、熱心に議論を交わしました。
今後は12月の最終発表会へ向けて文献調査、学外視察、実験、回路設計、プログラミング、データ解析等を行い、最終の製品開発へ繋げていきます。
今回の学科横断型プロジェクトを通じて、学生たちは自分の専門外の知識と技能も取り入れることで、より実用的なアイデアが生まれることを実感しているようです。
最終的にどのような製品ができるのか。12月の最終発表会を楽しみにしていただければと思います。