本学の工学部環境科学科の中田研究室の大学院生と学部4年生が、兵庫県川西市の一庫ダムにて、水質調査と、湖底の水中酸素の不足を防ぐ水質保全設備「深層曝気(しんそうばっき)装置」の能力評価実験を行いました。
本実験は、2017年に締結した独立行政法人水資源機構との共同研究協定(深層曝気装置の効果的な運用に関する共同研究)に基づいた受託研究として、昨年度に引き続いて一庫ダムで実施されたものです。今年度は、一般に水質が悪化しやすい夏から秋までの期間を対象にして、深層曝気装置に供給する空気の酸素濃度を通常より高くすることによって、酸素が水に溶解する量がどのくらい増えるのかを調べています。これによって、湖底の酸素不足を防ぐ新しい方法などを提案する予定です。
実験には、中田研究室の大学院生と学部4年生が参加し、それぞれの研究のため、真剣に取り組んでいました。
新型コロナウイルス感染症や、悪天候の可能性、作業の基本的な安全管理を常に注意し、最後まで無事に目的を達成することができ、教員・学生ともに充実した取り組みとなりました。
この実験は、8月31日と9月9日に行われ、今後は水質の変化に応じて、11月頃まで概ね隔週での実施を予定しています。
これらの結果は、大学院や卒業研究の成果の一部ともなり、研究と教育を融合した取り組みとなっています。