四條畷市と本学が連携する官学連携・大人のまなび講座「中国語で読む・漢詩の世界」(全3回)が11月12日(金)、同市立公民館で行われ、本学総合情報学部ゲーム&メディア学科の木子香准教授が登壇しました。初回となる今回は「漢詩の華」をテーマに、声調言語である中国語特有の発音や詩作の背景を解説しながら、受講した市民16人に漢詩の楽しみ方を伝えました。
講義の冒頭で、木子准教授は悠久の歴史を持つ漢詩の成り立ちや詩の形式について説明。「唐代に作られ、音楽性や民族性に富む唐詩は五・七言詩古近代詩の最高峰です。『中国文学の華』と呼ばれており、世界人類の宝と言っても良いと思います」と紹介しました。
続いて、唐詩を鑑賞するための知識として「字眼(じがん)」や「警句(けいく)」などについて説明した後、初唐詩人である「虞世南(ぐせいなん)」の作品「蝉」を取り上げました。木子准教授は中国文学の中で高潔な生き物とされる「蝉(せん)」に込められた作者の思いや情景をわかりやすく分析。受講者は熱心にノートをとりながら、木子准教授とともに朗読し、詩の音やリズムを楽しんでいました。
講義の最後に木子准教授は「本日学んだ唐詩の簡単な言葉から、大変奥深いものを感じていただけたと思います。皆さんもこれまでの人生で色々なことを経験され、社会で活躍してこられたと思います。そこには様々な物語があったことでしょう。これからも『蝉』のような清らかで高邁な精神を持って、日々を楽しく過ごしていただきたいです」と受講者に語りかけていました。
次回の講座は11月19日(金)と同26日(金)。それぞれ「笑って問う客何処より来ると」「峨眉山月半輪の秋」をテーマに、賀知章(がちしょう)、王昌齢(おうしょうれい)、王維(おうい)、李白(りはく)の作品を鑑賞する予定です。