2024.12.25
「異分野協働エンジニアリング・デザイン演習」の最終発表会を行いました
工学部4学科(電気電子工学科、電子機械工学科、機械工学科、環境科学科※)と情報通信工学部通信工学科の3年次合同開講科目を今年度も実施しています。
※2024年4月より基礎理工学科 環境化学専攻へ
この授業は、異なる学科の学生とチームを構成し、異分野の知識と技能をもとにしたプロジェクト活動を行いながら、技術者としてのチームワークとモノづくりを学んでいます。
これまでの活動の様子はこちら
2024年度「異分野協働エンジニアリング・デザイン演習~学科横断型プロジェクト~」がはじまりました
調査研究テーマは生物模倣技術による新しい製品の開発。学生たちは、5つのチームに分かれてプロジェクト活動を実施し、6月21日(水)に行われた中間発表会を経て、12月11日(水)にこれまでの成果をプレゼンする最終発表会に臨みました。
各チームとも中間発表会でのアドバイスや改善点をもとに、学内の3D造形先端加工センター等で部品の製作を行い、また、安全性からコストに至るまで幾度となくミーティングや実験を重ねるなど、最終発表会へ向けて準備を進めてきました。
発表では、各チームが工夫を凝らした製品のアイデアを披露しました。
発表後の質疑応答では、耐久性や実現可能性など、他チームの学生や教員が積極的に質問し、熱心に議論を交わしました。
今回の学科横断型プロジェクトでは、それぞれの学科から出る独自のアイデアをチーム内で共有し、新たなシミュレーション方法や解析方法、設計手段を利用するなど各チーム、有意義にプロジェクトを進めてきました。
一つの製作物を完成させるためには、様々な知見や技術が必要になります。学生は自身の得意分野を担当することで、所属学科の強みや学んだ知識の意義を再発見する良い機会にもなりました。
発表を終えた学生たちは「1年間長かったです。夏休みも毎週集まり、何回も挫折しそうになりましたが無事にプロジェクトが終わってよかったです。ロボット製作では、脚が壊れてしまいそれまでは毎週集まり作業でしたが、一度ミーティングを行うようにし、そこから積極的にアイデアを出すことによって問題を解決することができました」「ロボットの脚の構造に苦労しましたが、完成し動くことができてよかったです。最終発表を終えてほっとしました」「実際に生物模倣が用いられる技術を見て、さまざまな使い方やモノづくりのやり方があることを学びました。大変でしたが楽しかったです」と達成感や安堵に満ちた表情で感想を話していました。
また、「日頃関わりのない他学科の人たちと一緒にひとつの目標を達成していく、その一つひとつの課題がとても達成感あり、また充実感がありました」「チームメンバーの意見を聞いて、思いつかなかったアイデアの提案があったりとても勉強になりました」と学部学科の枠を超えたプロジェクトに手応えを感じていました。
工学部電気電子工学科 海老原聡教授は「どのチームもレベルが高く、3年生のレベルとは思えない発表内容でした。非常にたくさんの実験を行い、モノづくりをし、学生の発想で計画立てて行い、教員からの少しのアドバイスだけでみなさんがここまでたどり着いたことに驚きを感じました。各学科のすばらしい学生たちが集まってくれました」と講評を述べました。
今回の発表会のアイデアは、SDGs探求AWARDS 2024等の学外コンテストへの出展や学内のアクティブラーニング展示発表スペースである「OECU Muse」への展示を予定しています。
学部学科の枠を超えて専門外の新たな学問にも触れ、研究のイノベーションを起こしたい」このような学生の想いを形にする本取り組みを、教職員一同応援していきます。
【各チームのプロジェクトテーマ】
チーム1「蜘蛛の脚を模倣した持続型ロボット」
チーム2「クモの生物模倣学」
チーム3「水の上を歩ける軽量・高浮力靴(ライトフロートシューズ)」
チーム4「吸音材の実験内容と結果報告」
チーム5「蛇の動きを模倣した掃除ロボット」