2024.04.08
ライフサポート学会第33回フロンティア講演会で奨励賞を受賞
3月6日(水)、7日(木)の2日間、「ライフサポート学会第33回フロンティア講演会」(主催:ライフサポート学会)が芝浦工業大学大宮キャンパスで開催され、奥村亮太さん(大学院医療福祉工学研究科医療福祉工学専攻2年)がライフサポート学会奨励賞を受賞しました。
本講演会は、修士論文や卒業研究がまとめられる年度末に毎年開催され、若手研究者や学生が集まり、研究成果を発表し議論する場でライフサポート学会奨励賞受賞者の研究発表及び表彰式も併せて行われました。
この奨励賞の受賞対象者は、ライフサポートテクノロジーの領域において、積極的に卒業研究または修士論文・博士論文のための研究を行い、かつ人格、学業共に優秀な学生に対して贈られるもので、この度、修士論文として取り組んできた成果から奨励賞に選ばれました。
奥村さんの発表テーマは「ネックバンドデバイスによる日常生活動作下の血圧サージの検出」。本研究では、心電図と光電脈センサを一体化させたネックバンド型デバイスを開発し、心電図と光電脈波より脈波伝搬時間を推定し、日常生活動作時の連続的血圧と血圧サージのモニタリングを行いました。日常生活動作の一つとして階段昇降時の血圧モニタリングを行った結果、ネックバンド型デバイスは静時カフレス血圧計のIEEE標準規格に準拠する性能を有することを明らかにしました。また、安静時から階段昇降の運動時における1秒当たりの血圧変化を求めた結果、血圧が急激に上昇する血圧サージのモニタリングの有効性が示されました。以上の結果、本研究で開発したネックバンド型デバイスにより日常生活動作時の連続的血圧と血圧サージのモニタリングが可能であり、血管障害の予防が期待できることを発表しました。
奥村さんは「ここまで研究してきて、本学の松村教授や水野准教授、大阪医専の辻先生そして研究にご支援いただいた方々に感謝の気持ちでいっぱいです。また、研究の始まりは失敗の連続で辛い時期もありましたが、少しずつ理解と成功を重ねていくごとに確実な達成感を得られることができました。そして、今回最後に研究成果として奨励賞をいただけたことを誇りに思い、同時にこの経験を次の人生にも生かして行きたいです」と喜びを語りました。
ライフサポート学会