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2023.06.30

大学院工学研究科建築学コース 土居さんBIM活用インタビュー

建築学科では本学の特徴でもある情報教育の強みを活かし、建築業界において世界的に注目が高まり、企業での導入が進む先進技術BIM(Building Information Modeling)をカリキュラムに組み入れた学修を実施しています。
 
BIMとは、コンピューター上に作成した3次元の建物のデジタルモデルに、コストや仕上げ、管理情報などのデータを付与した建築物のデータベースを、建築の設計・施工から維持管理までのあらゆる工程で情報活用を行うためのソリューションです。
 
BIMは設計から施工、維持管理に至るまで建築ライフサイクル全体でモデルに蓄積された情報を活用することで、デジタル化が遅れていた建築ビジネスの業務を効率化し、業界にイノベーションを起こしつつあります。
 
今回は学部生時代、実際にBIMの授業を履修し、現在大学院工学研究科建築学コース1年の土居 拓馬さんにBIMを学んでどう感じ、何に活かすことができたのかを赤裸々に語っていただきました。
 
 
─:建築学科を選んだキッカケは何ですか?
身内に建築業界に従事している人がいたことで、「建築」は小さな頃から身近に意識する対象となっていました。決定的だったのは小学生の頃です。自宅を建てることになったのですが、業者との打ち合わせに私も入って話を聞いていました。設計・設備・デザイン。さまざまな打ち合わせがとても面白く、さらに建物の外観や室内を立体的に表現する建築パースを見た時にとても惹きつけられたことを覚えています。この頃から漠然と将来は建築に携わりたいと思っていました。
 
─:学部生時代に学んだことで一番大切にしていることはどのようなことですか?
「デザイン性が高い」「居住性が充実している」「都市空間に調和している」これら一つひとつはどれも重要ですが、建築では一方向だけでなく、いろいろな側面、そしてユーザー視点でものごとを捉えるといった教えを常に意識しています。
 
─:大学院に進んだのはどのような理由からですか?
学部生時代に勉強も兼ねて設計事務所でアルバイトをしていたのですが、その事務所でもBIMを活用していました。業務を行ううちに今後、建築設計者はBIMを活用できて当たり前という時代がすぐそこまできていると肌で感じ、これまで学んできたBIMをさらに自身の武器にしたいと考え、大学院進学を決めました。
 
─:大学院での研究内容を教えてください。
これまではある地域を題材に、その街の課題を調べ上げて、建築で解決するということを行なってきました。大学院では、対象を人間の感情にも落とし込み、自身の設計した建築物から自然と生まれる「喜び・感動・驚嘆・癒し」など偶発的な人の感情についても調べていきたいと考えています。
 
─:BIMを学んで感じたことや身についたことを教えてください。
BIMは最初難しいものであるという印象を受けますが、概念や本質的な部分を理解すれば非常に優秀なツールです。風や熱などの環境シミュレーションが容易にできたり、3次元で可視化したりすることで建築主と設計者、工事業者との意思疎通が図りやすいなどさまざまなメリットがあります。
 
─:BIMを学ぶメリットは何ですか?
シミュレーションの容易さももちろんですが、一番は企業がBIMを扱うことのできる人材を求めているという点が大きいと感じています。建築業界はデジタル化が多少遅れている業界でしたが、ここ数年で大きくデジタル化に舵を切っています。BIMの価値もそれに応じて重要視されています。学生の内にBIMに触れ、概念を理解し、活用できるよう知識と技術を磨くことで、他大学の建築を学んだ学生よりも大きなアドバンテージを得ることができると考えます。
 
─:BIMは建築業界での必須ツールになると感じていますか?
これまでの設計者はCAD、モデリング、レンダリングができれば何とかなるという時代もありましたが、今後はBIMを軸とし、さまざまなデジタルツールを活用できる人材が建築業界から求められるようになると感じています。
 
─:将来の目標はありますか?
大学、大学院でさまざまなツールに触れたことで、新しいものに挑戦することへの抵抗がなくなりました。大学院で学びを深め、その後はBIMの知識と技術を活かして設計事務所で意匠設計に携わりたいと考えています。
 
─:建築・デザイン学部をめざす高校生へアドバイスをお願いします!
建築だけに興味を持つのではなく、いろいろな世界に興味関心を持つことをお勧めします。
関係ないところから建築・設計のアイデアが生まれるのではと考えています。
 
─:本日はありがとうございました!
 

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