2022年に竣工したOECUイノベーションスクエア(A号館)の2階~3階では、日々学生らが研究活動を行っております。竣工から2年ほどが経過し、ゼミ活動や研究活動を行うなかで、オープンな空間ゆえの課題も顕在化しており、この度、建築学科4年生のラボ委員※が、まずは建築学科エリアにある学生ラボの管理法やより快適に過ごすためのルールについて検討を進めています。
※ ラボ委員とは、快適な環境を構築することを目的に設置された建築学科学生による組織です。現在の学生ラボはOECUイノベーションスクエア内にあり、オープンな空間であるため各自のモラルやエチケットが重要です。定期的にラボ委員会を開催し、そこで出た議題や改善策を各研究室に持ち帰り、研究室内で周知します。
7月8日(月)3回目の定例ミーティングの議題は、「共用箇所の清掃について」。各研究室エリアでは研究室ごとに管理・清掃がなされますが、共用エリアまではなかなか手が及んでいません。そこで、同じエリアで活動を行う者がみな心地よく、ゼミ活動や研究活動を行うことができるよう課題の洗い出しやルール案の検討を行っていました。
これまでに、建築備品や模型、制作課題の作品等が防火シャッターの位置に少しかかっていた箇所があり、ラボ委員で検討し防火シャッターの下には物を置かないよう、テープを張り見える化を行うなど環境改善を図ってきました。
これら課題の認識と対策は学生自らが考え、検討し実施に移しています。また、内容は同じエリアの学生にも共有され、新たな課題等が見つかれば再度ブラッシュアップを行いながら、より良いシステムへ改善を図っています。
この活動を主導した教員の一人、建築専攻の飯島憲一教授からは、「建物は建てて終わりではありません。そこで実際に住んだり、過ごしたりするフェーズでも寄り添った提案や解決法を知っておく必要があります。OECUイノベーションスクエアが竣工して2年。学生らもここで多くの時間を過ごし、気になる点も出てきていると思います。建築を学ぶ学生であるからこそ、このように利用者側の立場で問題点を認識し課題解決をする視点を持つことは非常に大切です」との話がありました。
ラボ委員の今後の活動にも期待です。