昨年度に開催された「町家デザインコンペ2023」高校生の部で最優秀賞を受賞した鶴橋 千聖さん。現在は本学の建築・デザイン学科 建築専攻に在籍しています。
「町家デザインコンペ2023」は京都市中京区三条に位置する「町家N邸」を題材にしたもので、佐々木厚司教授(建築・デザイン学科 建築専攻)が中心となり開催。2回目の開催となる昨年は高校生の部以外に大学生・一般の部へ対象を広げ、普段の研鑽の成果をもとに新しい発想・提案を求めたものです。地域の交流施設や活動拠点、地域活性化につながる商業施設など、自由な利活用アイデア(利活用のコンセプトやゾーニング案など)について、全国からたくさんのご応募をいただきました。
今回は、入学して半年が経過した鶴橋さんへ当時の状況から建築を学びたい高校生へのアドバイスまで、さまざまなお話を伺いました。
―:建築に興味をもたれたキッカケなどはありますか?
(鶴橋)小さいころから何かモノを作ることが好きで、一番身近にあり、日々を快適に過ごす「家」というものに興味を持ち、中学生の頃には建築の道に進みたいと考えていました。高校では建築を学ぶため工業科へ進み、建築の知識を深めていきました。
―:今回のコンペへ応募された経緯などを教えてください。
(鶴橋)高校のクラブ活動では、「建築研究部」と「生徒会」で活動していました。生徒会では2年で副会長、3年では生徒会長も務めました。建築研究会では主に、コンペへ提出する作品を制作し、応募する活動を行っていました。さまざまな大学や企業が主催するコンペを調べる中で、大阪電気通信大学の「町家デザインコンペ」を見つけ、応募を決意しました。大阪電気通信大学のコンペは高校3年生の時に応募しましたが、高校2年生の時には、愛知県にある大学が主催する建築コンペでも最優秀賞をいただくことができました。
―:さまざまな大学がある中でなぜ本学の建築・デザイン学部を希望されたのですか?
(鶴橋)高校で建築について学ぶ中でBIM (Building Information Modeling:ビルディング インフォメーション モデリング)がこれからの建築業界を大きく変えることになると考え、BIMを一から学ぶことができて、情報教育に強い大阪電気通信大学を志望しました。BIMとは、コンピュータ上に作られた3次元の建物のデジタルモデルで、設計者や施工者、建築主などさまざまな関係者間で情報共有ができるワークフローです。部材やコストから建物管理まで、さまざまな情報を蓄積することで建築業界の業務を効率化して、建築デザインにイノベーションを起こす可能性のあるシステムといわれています。
―:大学へ入学してみて半年経ちますが、いかがですか?
(鶴橋)まだ入学して半年で、授業は建築デザインの基礎を究める段階ですが、これからデジタルを活用した授業も増えてくるため楽しみにしています。
―:大学にはどのような学びを期待しますか?
(鶴橋)建築におけるデジタルスキルを身につけたいので、やっぱりBIMやコンピュテーショナルデザインなどを学び、自分のものにしていきたいです。そして、コンペへの応募もまた続けていきたいと考えています。
―:現在、大学で建築を学びたいと考えている高校生へアドバイスをお願いします。
(鶴橋)私も高校生の時にしていましたが、建築物を実際に見て回るのはオススメです。建物を目の前で見ると、素材や構造、街への溶け込みなどさまざまな発見があります。また、有名な建築物であれば、館長などへ建物の歴史など少し伺ってみるのも勉強になります。海外など現地へ行くことが難しい場合は、本などで見るのも良いと思います。今はそこまで興味が持てない場合でも、いろいろな建築物に触れる時間と機会を大切にしていただければと思います。
―:本日はありがとうございました。
(鶴橋)ありがとうございました!